昨年の尖閣事件で逮捕された中国人船長を処分保留のまま釈放することを決めたのは、当時の菅直人首相と仙谷由人官房長官だったと、内閣官房参与を務めた松本健一氏が証言したという。26日付産経新聞が報じている。
おそらく事実であろう。これまでも複数の閣僚が「船長釈放は菅首相の指示」と証言している。菅氏や仙谷氏が「検察当局が判断した」と言ったのは、まったくの嘘だったということになる。
菅氏が辞任表明しながら首相に居座り続けたことを見ても、彼らの行動原理が「目的は手段を正当化する」と唱えたマルクス・レーニン主義だったことがよく分かる。
菅氏も仙谷氏も全共闘運動に参加したが、単なる犯罪行為である暴力や破壊活動を通じて革命を起こそうとした人たちだ。その感覚が今でも残っているのだろう。社会主義の本家・中国のためならば嘘をついても構わないというのは彼らの信念だったというわけだ。
産経新聞はこの問題で関係者を国会招致せよと主張している。菅氏、仙谷氏は真相を明らかにすべきだ。(織)