トランプ米大統領は2月24日、連邦議会の上下両院合同会議で、内政・外交の施政方針を示す一般教書演説を行った。
予想されていた通り、トランプ氏は初めに、「数百万人もの不法移民が全く審査も受けずに国境を越えて流入した4年間を経て、米国史上、最も強固で安全な国境を確立した。過去9カ月間、不法移民の米国入国はゼロだ」などと、不法移民対策の成果を指摘。そして、「バイデン政権と議会の協力者たちは史上最悪のインフレをもたらした。しかし私の政権は12カ月で、コアインフレ率をここ5年以上で最低水準まで押し下げた。2025年最後の3カ月間で1.7%にまで低下した」とインフレ対策の成功を誇り、「ゴールデン・エイジ(黄金時代)」の到来を訴えた。

一般教書演説を行うトランプ氏(画像はFOXニュースのテレビ報道を撮影)。
そして演説全体にはドラマ的な演出が施され、不法移民によって被害を受けた人や、ミラノ・コルティナ冬季オリンピックで金メダルを獲得したアイスホッケー男子の選手、ベネズエラのマドゥロ大統領の逮捕時に負傷した米陸軍パイロットなどを会場に招いて、皆で称えた。そして、アイスホッケー男子のゴールキーパー選手に大統領自由勲章を授与すると発表。100歳の退役大佐軍人に名誉勲章のメダルを授与した時には、一切反応しないことになっていたと思われる民主党議員の多くも立ち上がって、拍手した。
トランプ氏演説後、メディアやSNS上では頻繁に意見が飛び交っていたが、政策内容自体には大きな変化はなく、トランプ氏が日頃主張していることを、民主党議員を目の前にして、大迫力と共に言い切り、アンチトランプ勢力を制圧したような印象だった。
恒例の民主党政治家による反対演説(今年はバージニア州知事のアビゲイル・スパンバーガー氏が起用された)も、保守系メディア「FOXニュース」のキャスターから「大人しい」などと指摘され、トランプ氏批判はそれほど目立たず、「今でも物価は高い」という批判が目立った程度だった。反対演説では、民主党も国民のために、特に経済の面において、尽力しているということを強調していた。
やや意外だったのは、テレビや新聞、ネット系も含めたリベラル系の主要メディアが、真正面からトランプ氏を批判していない点だった。























