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米大統領選候補者のドナルド・トランプ前大統領が20日、激戦州のペンシルベニア州のマクドナルドの店舗を訪れたことが話題になりました。

マクドナルドをめぐっては、候補者のカマラ・ハリス氏が「1983年夏、学生時代にカリフォルニア州のマクドナルドで働いていた」ことに言及。しかしカマラ氏は、同社が「労働者とその家族を支えられるだけの賃金」を提供していないと批判し、最低賃金の引き上げを主張しています。

《詳細》

トランプ氏はマクドナルドの店舗で、フライドポテトを詰めたり、ドライブスルーの窓口に立って商品を手渡したりするなど、働く姿を公開しました。マクドナルド社は、「全ての人に門戸を開く」という同社の中核的価値観に基づいて要請を受け止めたとしており、公職の候補者への支持を表明することはない、という方針は変わらないと説明しています。

カマラ氏は「大学時代にマクドナルドで働いていた」と語っていますが、以前は履歴書にも記載していなかったことなどから、トランプ氏は「嘘だ」と主張しています。マクドナルド社は「80年代初頭にさかのぼっての職歴の記録はない」としつつ、カマラ氏がマクドナルドで働いた懐かしい思い出を語っていると聞いて誇りに思う、としています。

カマラ氏がアルバイト経験について語ったのは2019年、前回の大統領選で民主党の候補指名を争っていた時のことです。カマラ氏は、マクドナルドの従業員が15ドル(約2200円)の最低賃金を求めて起こしたストライキを支持すると表明していました。

アメリカの連邦最低賃金は7.25ドル(約1000円)ですが、複数の州では既に15ドル(約2200円)前後まで引き上げられています。特にカマラ氏の地元であるカリフォルニア州は20年に16ドル(約2400円)まで引き上げており、その中でもファーストフード店は24年4月から20ドル(約3000円)まで上がっています。

ただ、最低賃金の引き上げは既に「若者の失業率の増加」という形で副作用が現れています。ビーコン・エコノミクスの調査では、10代の失業率は、最低賃金が連邦水準の州は3.1%でしたが、15ドルの州は4.2%。そしてカリフォルニア州では10代の失業率が22年に10.8%だったのが、24年には19.2%と急増しています。

カリフォルニアビジネス産業連盟によれば、昨年以降、ファーストフード店で約1万人の雇用が削減されたといいます。勤務時間が削減されたり、解雇されたりしている現状があり、若者たちの就業機会が減っていることが伺えます。

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