《ニュース》

脱税などの9つの罪に問われていたバイデン米大統領の次男ハンター氏が5日、ロサンゼルスの連邦地方裁判所に出廷し、全ての罪を認めました。これまで罪状を否認していましたが、突如として主張を一転させました。

《詳細》

ハンター氏は昨年12月、税金の申告や納付を怠った脱税など9つの罪(軽犯罪6件、重犯罪3件)で起訴されていました。起訴状によると、2016~19年度の4年間にわたり、少なくとも140万ドル(約2億円)の税金の支払いを逃れるため、虚偽の申告をしたとされています。その間、ハンター氏は風俗やポルノサイト、高級ホテルなど「贅沢で淫らな生活」に大金を浪費していたことも明るみになりました。

ハンター氏はこれまで一貫して無罪を主張してきましたが、公判当日に一転して有罪を認めました。同氏は当初、「無罪を主張しつつも、検察側が有罪判決を下すのに十分な証拠を持っていることを認める」という「アルフォード答弁」を要求。これにより裁判をスキップしたい思惑があったものの、検察側は却下しました。そこで、同氏は一方的に罪を認める「公開答弁」に切り替えた、という経緯がありました。

同氏が罪を認めた理由について、弁護士のローウェル氏は「依頼人は、薬物中毒だったときに起きたことについて友人や家族が証言することを避けたかった」と述べています。

ハンター氏が有罪を認めたことで、公判は開かれず、12月16日に量刑が言い渡されることになります。連邦地裁は、最長17年の禁固刑と最高130万ドルの罰金が科されると説明しています。

共和党側は今回、ハンター氏の中国やウクライナ等における不正ビジネス疑惑を追及するつもりでしたが、公判が開かれないためその意図も叶わないことになります。

《どう見るか》