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2024年5月号記事
中国神話の創世神 「盤古」の正体
そのルーツは日本文明だった──
日本人にとっての『古事記』よりも、中国人にとって身近と言えるかもしれない「盤古神話」。
その「巨大神」が今、共産党の闇に立ちはだかろうとしている。
無神論の中国にも、誰もが知る神話がある。
習近平・中国国家主席は2017年にトランプ米大統領(当時)を北京に招いた際、かつて皇帝が住んだ紫禁城を案内しながら、「唯一、連綿と続く文明が中国だ。中国人は黒い髪と黄色い肌を今に受け継ぐ(アジア人の)元祖の民族である」と豪語し、こう付け加えた。
「龍の子孫を自称するくらいだから」
龍の子孫──これは中国神話で人類・民族の祖とされる神帝たちが、龍の姿をしていたという伝承に由来する。習氏は今年2月の春節行事でも「龍は中華民族のシンボルで、勇猛な気概と強大な力を備えている」と演説するなど、その象徴は国威発揚の場でしばしば持ち出される。
だが中国神話には、これら"龍の神帝"たちに先立って存在し、天地を開いたという創世神がいる。
その名も、「盤古」──。
中国版ChatGPTも「盤古」と命名
日本人には聞き馴染みが薄いかもしれないが、中国人でその名を知らぬ者はいない。
IT大手のファーウェイが、満を持して開発した"中国版ChatGPT(生成AI)"は「盤古」と名付けられた。2008年の北京五輪の時、ランドマークとして「鳥の巣」スタジアム横に建設された巨大ビルは「盤古大観」と命名された。その"偉大さ"にあやかって、盤古の名は中国社会のあらゆるシーンで登場する。小学生の国語教科書などにも盤古神話は紹介される。中国語で「盤古が天地を開いて以来……」と言えば、「世界が始まって以来……」を意味する慣用句である。
習氏も演説で"覇権思想"である「中国の夢」を語る時、その精神の源流として「盤古神話」を挙げたこともあった。
そんな、当局者たちも何の気なしに引用する「中国文明の祖・盤古」──。それが実在の神を指すことが、大川隆法・幸福の科学総裁の霊査によって分かり始めている。それもそのルーツをたどっていくと、なんと日本文明に行き着くというのだ。まずは、その神話の内容から紹介していく。
※文中や注の特に断りのない『 』は、いずれも大川隆法著、幸福の科学出版刊。
「盤古神話」とは何か?
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