2024年2月号記事
中東の宗教戦争を解決するためには
中東における「宗教戦争」の中心地が今、燃えている。
このイスラム教とユダヤ教の対立は、世界を二分する戦いに引火する危険性をもはらむ。
両宗教の発祥と、未来のあるべき姿の両端から、絡まった憎しみの糸を解きほぐす道を探った。
contents
中東の宗教戦争を解決するためには - Part 2 インタビュー集
INTERVIEW
ノーベル平和賞受賞者は語る
今のイランは宗教的独裁体制
シリン・エバディ
(絶版。古書店やインターネットで入手可能)
──イランでは、イスラムの宗教法シャリーア(イスラム法)に準拠した法律が施行され、女性たちの人権が侵害されています。
エバディ氏(以下、エ): 例えばイランでは、男性と女性が交通事故に遭ったとすると、男性の家族に支払われる賠償金は女性の場合の2倍になります。つまり女性の命は、「男性の命の2分の1の値打ち」ということです。
また法廷で男性と女性が証言する場合、男性1人の証言の効力は、女性2人分とみなされます。
法律の下でイランの女性は1人の平等な人間として認められていません。しかしそれは、イスラム法の誤った解釈に基づいたものなのです。
権力維持のためにイスラムを悪用
イスラムの神は愛の神
あまりにひどい恐怖の支配 / サハル・ザンド氏インタビュー