日経新聞が「今後、日本の政治に影響力を発揮してほしい政治家」に関して世論調査をしたところ、枝野幸男官房長官が前回に引き続き10%で首位となった。2位は、自民党の石破茂、同党の石原伸晃、民主党の前原誠司が9%で並んだ。

これを受けて仙谷由人官房副長官も、「枝野君を評価する国民の目は確かなものだ」とヨイショ。

ただ、前回の13%から3ポイント低下しており、首位と言っても有力な首相候補に決め手を欠く状況が数字にも出ている格好だ。

枝野官房長官は、3月11日の東日本大震災発生以降、頻繁に記者会見を開いて情報開示に努めたことが好印象につながったと思われる。

しかし、東京電力に融資をした責任を突然銀行に求めて、債権放棄をするべきだと発言(後に撤回)し、銀行株を急落させたことを見ても分かるように、危機管理の対応力は決して高いわけではない。

「弁が立つ」ということと、危機の宰相としての器は、必ずしも同じではないので、次期首相としての期待はしないほうがいいだろう。(村)

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