《ニュース》

学生が就職活動で文章や画像を自動で創り出す生成AIを利用することについて、企業がどのように考えるか時事通信が調査を行い、26日に結果を発表しました。

《詳細》

時事通信は国内の約60社を対象に、就職活動と生成AI利用に関するアンケートを送付。6月14日までに回答を得た38社のうち、約4分の1にあたる9社はAIの利用に「総じて否定的」と答えたといいます。

理由として、「人物像が的確に把握できなくなる」(大手運輸)「学生の考えが反映されない回答案で合否を判断することは、企業にも学生にもメリットがない」(大手メーカー)などの意見が寄せられました。2025年春卒業予定の学生の採用に向けては、4社がエントリーシート作成などで生成AIの使用を禁止しているほか、「一定の制限を検討」したり、使わないよう注意喚起したりする企業もありました。

一方、「総じて肯定的」と回答した企業は2社ありましたが、今後、生成AIの利用は避けられないとして、「(選考方法を)AIでは対応できない内容に見直すべきだ」(日本航空)との回答があったといいます。また、大手メーカーは「(AIを利用したかどうか)現実的に確認は難しい」と説明しています。

学生の側にも生成AIを使用することへの懸念が見受けられます。5月に就活情報大手のマイナビが2024年春卒業予定の学生を調査したところ、生成AIを「使いたいと思わない」との回答が37.8%にのぼり、「使いたい」と回答した34.8%を上回りました。理由として「セキュリティ面で不安」「他の就活生と差別化できない」などが上がっています。

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