《ニュース》
米大統領選が来年に迫る中、民主党陣営による執拗な"トランプ降ろし"の一端が「事実」として明らかになり、大きな注目を集めています。
《詳細》
「2016年に大統領に当選したトランプ氏の陣営がロシアと共謀し、選挙への干渉を受けていた」とする、いわゆる「ロシア疑惑」について捜査を行ってきた、米司法省ジョン・ダーラム特別検察官は15日、306ページにわたる最終報告書を公表しました。
前提として、トランプ氏の「ロシア疑惑」については、ロバート・モラー特別検察官による2年間にもおよぶ捜査にも関わらず、共謀の証拠は見つからず、無罪が判明しています。疑惑の根拠となった文書も、クリントン陣営からの資金提供を受けて作成されたものであり、事実無根の内容であったことが明らかになっています。
ダーラム氏による新たな報告書は、繰り返し指摘されてきたトランプ氏の潔白に加え、連邦捜査局(FBI)が当時、「共謀を示すいかなる証拠」も欠きながら、「裏付けのない証拠に基づいて」トランプ氏らに対する捜査を始めたことを批判。反トランプ勢力による情報しか根拠がない状態で、そもそも捜査に踏み切るべきではなかったと断じました。
加えてFBIが、虚偽の疑惑をつくりあげてトランプ陣営を攻撃するというクリントン陣営の政治的な狙いを知りながら、それを故意に無視して捜査を行ったことを示す事例も多数示しています。
中立を保つべき官僚組織が、極めて党派的な機関に成り下がっており、司法機関として必要不可欠である公平性を欠いているという批判です。
FBIはダーラム氏の報告書を受け、「現在のFBI指導部はすでに数十の是正措置を実施」しており、「もしそれらの改革が2016年に実施されていれば、報告書で指摘された不手際を防ぐことができたかもしれません」と回答しています。一連の批判を認めた形です。
また、「ロシアとの共謀」という物語でトランプ氏を中傷するというクリントン氏の計画を、オバマ元大統領やジョー・バイデン元副大統領、ジョン・ブレナンCIA長官などが知っていたということも、報告書では指摘されています。
民主党陣営によるあからさまな"トランプ降ろし"が、改めて事実として明らかとなり、来年の大統領選にどれほど影響するか注目を集めています。
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