《ニュース》

新型コロナウィルスワクチンの副反応(副作用)をめぐる報告が相次ぐ中、厚生労働省の研究班がこのほど、長期間続いた副反応に関する初の実態調査結果を公表しました。

4月28日に開かれた、副反応を調べる厚労省の専門部会で中間報告がなされました。

《詳細》

読売新聞や時事通信によれば、副反応に対応する医療機関を受診した約120人の患者が、70以上に及ぶさまざまな症状を訴えていたものの、1~2人にとどまる症状が多かったことを踏まえ、厚生省研究班は「現時点で懸念すべき特定の症状はみられなかった」と分析したとのことです(5月1日付読売電子版、4月28日付時事通信)。

読売新聞によれば、今回の実態調査の対象となったのは、2021年2月~22年5月に受診した患者で、副反応に対応する全国約470の医療機関のうち、医師から回答を得られた16医療機関の計119人を分析。その結果、37度以上の発熱(28人)や痛み(13人)、倦怠感(12人)、頭痛(11人)を除けばいずれも数人以下で、全体の76%(90人)は回復か症状が軽快しているといいます。

3例あった死亡例に関しては、厚生省研究班として、接種との因果関係は評価していないとのことです。

今回の中間報告が行われた4月28日の専門部会では、予防接種開始から昨年3月12日までの間でワクチン接種後に死亡したと報告・評価された事例が、12歳以上で2054件にのぼるという資料も提出されています(ファイザー社製1829件、モデルナ社製224件、武田社製ノババックス1件)。

このほかファイザー社製5~11歳用による3件などを含め、28日の専門部会が把握したワクチン接種後の死亡数は合計2059件になるとのことです。

一連の報告を受けた専門部会は、「現時点においては、引き続きワクチンの接種体制に影響を与える重大な懸念は認められない」としています。

《どう見るか》