2023年2月号記事

もう隠せない 原爆級の「ワクチン死」

日本では今、新型コロナウィルスそのものや高齢化では説明不可能な死者数が増大している。原因はアレしか考えられない。

あまり知られていないが、日本全国の死者数が空前のペースで急増しており、多くの医者が本音では「説明できない謎の現象」と匙を投げている。

死者の変動は、主に2つの統計から読み取れる。1つは厚生労働省の人口動態統計であり、もう1つは例年の水準に基づいて死者数を予測する国立感染症研究所の分析である。

下グラフは人口動態統計を図解したもの。死者数は高齢化により増加傾向であり、コロナ禍が始まった2020年は、感染対策の強化によるインフルエンザ関連死の減少などで微減となった。

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広島原爆を超える死者の増加

だが、21年と22年は突然急上昇している。21年の死者数は、20年より約6万7千人増となり、東日本大震災が起きた11年(約5万5千人増)を超え、戦後最悪の増加数を更新したことで専門家を驚かせた。

さらに22年の死者数は、それを上回る別次元の伸びとなっている。すでに9月までで、ワーストの21年より約8万3千人増を記録しており、最終的には150万人の大台を突破する勢いである。急上昇したここ1年9カ月の死者増の累計は、「約15万人」に達し、広島原爆の犠牲者(約14万人)を凌駕している。

国立感染症研究所の分析でも、死者が想定外に増えているのが分かる。死者の予測値を超えた分は「超過死亡」と呼ばれる。21年~22年8月までの超過死亡の累計は「最大12万人」であり、1923年に首都圏に壊滅的な被害をもたらした関東大震災(約10万5千人)を超えた。

つまり、原爆が投下される、あるいはマグニチュード8クラスの巨大地震などが発生しなければ、ここまで死者が増えることはないのだ。

コロナ以外で9.4万人が死亡

なぜそのようなことが起きるのか。世間で流布しているのが、「原因はコロナと、それに付随する医療ひっ迫」という仮説である。

ところが先述したように、21年1月~22年8月までの超過死亡は約12万人、"コロナ死"は約3万6千人。それらを引いた「約8万4千人はコロナ以外の原因」で亡くなっている。これは長崎原爆の犠牲者(約7万4千人)を超える驚異的な数字だ。

ただ主要マスコミは全く触れないものの、そもそも「コロナ死が水増しされている点」も考慮しなければならない。

全国の自治体が毎日速報するコロナ死は、「死亡した時にPCR検査で陽性だった人」を含んでいる。他の病気や交通事故で亡くなった人も陽性と判明した場合、自治体はコロナ死として発表しているため、死者数を過大評価している。事実、奈良県は、オミクロン株(第6・7波)による死者の半数は「コロナとは無関係」と発表している。

そうなれば少なくとも、オミクロン株が広がった22年1月~8月までの全国のコロナ死は「約1万人」まで減る可能性があり、その分を反映させるだけでも、「約9万4千人がコロナ以外で亡くなった可能性」が高い。

実際、1月~3月に襲った「第6波」で、全国最悪の死者を出した大阪府の超過死亡を見ても、コロナを除いた死者の方が多い(下グラフ)。

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出所:コロナ死はNHK、超過死亡は国立感染症研究所より、小島勢二氏提供

 

次ページからのポイント

接種後の老衰の超過死亡は5倍、循環器系は10倍

京都大学名誉教授・医学博士 福島 雅典氏インタビュー

「コロナ・ワクチン全体主義」から脱却せよ