19日付産経新聞に森ビル社長の森稔氏がインタビューに答えて、東京の都市再生について答えている。以下はその要旨。
- (一極集中を避けるため)分散の必要はない。それでは日本の国際競争力は低下する。
- 都市の防災力強化の方が重要。
- 六本木ヒルズは東日本大震災の被害は皆無。エレベーターも2時間後に動き始めた。都市ガスによる自家発電ができるため停電もなし。10万食の備蓄でシェルターとなり得た。
- 地震に強い都市にすることで「逃げ込む街」をつくり、東京の再生を。
- 増税も国債発行もしないで10年以内に東京の再生はできる。
- 7~10兆円かかるが、建設による生産誘発効果は18~24兆円。
- グローバル都市にするために、規制改革が必要。
- 土地の集約化、空間を有効利用するための建物の高層化、地下を有効利用して立体都市にする。
東京への一極集中は、人々がそれを望んだ結果として起きた現象だ。であれば、無理に地方に人口を分散させるよりも、都市機能を強化して、より多くの人々が集まれるようにし、より便利に、より快適に、より安全に暮らせるような都市設計をした方が、人々の期待に沿うはずだ。
その意味で、森氏の提言する「立体都市」構想は、是非とも実現すべきだろう。(村)
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