2020年10月にハンター・バイデン疑惑のスクープ報道をしていた当事者ニューヨーク・ポスト紙が、「地獄からのラップトップ」の内容が本物であると証明されたことを受けて、共和党議員からの反応を続報している。以下の記事では、スクープ報道の直後にSNS各社が拡散制限の措置を講じたことについて、民主党の意を汲んだものだったと明言している。そして、この検閲行為がなければ、バイデン当選はなかった可能性を示唆している。

ビッグテック企業による検閲行為が、選挙という民主主義の根幹のプロセスを傷つける重大事件であったことは事実だ。しかし、以下の記事では、その検閲が正当化された理由をめぐる問題についても、明確に指摘している。当時の主要メディアでは、ハンター疑惑は「ロシアの偽情報工作だ」との見方が報道されていた。ところが、その論拠は、実際には幻だったということだ。

(幸福の科学国際政治局長 藤井幹久)

ハンター・バイデンのラップトップとその隠蔽工作に共和党員たちが新たな調査を求める(ニューヨーク・ポスト紙記事)

ニューヨーク・ポスト紙が17カ月前に報道していたハンター・バイデン氏のラップトップについて、ニューヨーク・タイムズ紙(NYT紙)が本物であると認めたことを受けて(関連記事:ハンター・バイデン疑惑をニューヨーク・タイムズ紙がついに認める)、全米の共和党員から新たな調査を求める声が上がっている。

2020年9月にニューヨーク・ポスト紙は、ハンター氏のラップトップの存在と、その破廉恥な内容について独占スクープしていた。しかしその記事は、民主党の意向を受けたSNS各社により検閲されてしまった。NYT紙ほかの主要メディアは、ニューヨーク・ポスト紙のスクープ記事を非難するか、無視していた。バイデン政権も、ロシアの偽情報工作の一環であるとする虚偽の言説を述べてきた。

情報機関に関係する50人以上の専門家は、「古典的なロシアの情報工作だ」と述べて、スクープ記事の信用を毀損しようとした。3月中旬にニューヨーク・ポスト紙から連絡したところ、そのうちの誰一人として、誤りを認める者はいなかった。

「ロシアの偽情報工作だ」は嘘だった

ニューヨーク州北部選出で共和党のクラウディア・テニー下院議員は3月19日土曜日に、この件については議会での対応が求められると発言した。「ビッグテック企業が検閲した記事のことを、ようやくリベラル系メディアが認めた。来年には共和党多数となる下院で、ビッグテック企業の検閲行為を規制するために、有効な対策を講じるべきだ」「(検閲という)措置だけでなく、民主的プロセスへの影響までをも調査するために、あらゆる選択肢が検討されるべきだ」。

共和党全国委員会のロナ・マクダニエル委員長も土曜日のツイートで、この問題についてビッグテック企業は「説明責任」を果たすべきだと記した。

スタテンアイランド選出で共和党のニコル・マリオタキス下院議員は、「悲しいことだ。これまで私たちは、ロシアなどの全体主義国家による偽情報工作について論じてきた。しかし、それはわが国で起きていた出来事だと分かった」と述べた。

ビッグテックの検閲がバイデンを当選させた

テキサス州選出のテッド・クルーズ上院議員は土曜日、本紙にこう語った。「最も基本的な責任としては、バイデン家の腐敗について『ロシアからの偽情報だ』との虚偽を語っていた責任者たちを解任することだ。特に、ケーブルニュース会社の幹部として出世している情報機関の元職員たちだ。トランプ大統領にまつわる、乱暴で根拠のないロシア陰謀論を広めていた」「真実に対して検閲をかけたビッグテック企業のトップたちは、宣誓証言のもとで、米国民および議会に対して答えるべきだ」。

ラップトップは、デラウェア州のジョン・ポール・マック・アイザック氏が経営するPC修理店に、ハンター氏が捨て置いたものだ。その中には、ハンター氏が中国やウクライナの資金力のある企業と結託して、父親に分け前を渡していた証拠が存在していた。その後、このラップトップは、ドナルド・トランプ前大統領の顧問弁護士であるジュリアーニ元ニューヨーク市長のもとに渡っていた。2020年9月にジュリアーニ氏は、このラップトップをニューヨーク・ポスト紙に提供した。本紙はマック・アイザック氏のほか、ハードディスクから発見されたEメールの当事者である、バイデン家の関係者に取材した上で、ラップトップの内容が本物であることを確認していた。

しかし、隠蔽工作のおかげで、大統領選はバイデン氏に有利に傾いた。メディアやSNS各社が誤りを認めたのは、バイデン氏が一般得票で51%を獲得した選挙が、すでに終わってからのことだった。メディアリサーチ・センターの調査によると、バイデン氏に投票した有権者のおよそ50%が、投票した時点ではラップトップのスキャンダルについて何も知らなかった。そして、同じくおよそ10%の有権者は、もし知っていたとしたら、バイデン氏には投票しなかったとしていた。

ハンター疑惑はどこまで広がるのか

3月中旬に、ようやくNYT紙が報道したところでは、ハンター氏は税務申告や海外経済取引をめぐって、すでに連邦当局からの広範な捜査に直面している。ジュリアーニ氏は3月19日土曜日、本紙にこう語った。「自分が正しいと認められたと思うかって?」「正しいと認められたと思うのに、NYT紙なんか必要ない。もしも、NYT紙が謝りたいと言ってきたとしても──謝るはずもないが──そんなものは突き返してやるよ。あいつらは恥ずべき新聞だ」。

ペンシルベニア州選出上院議員の有力候補者であるメフメット・オズ博士は、本紙にこう述べた。「バイデン家の腐敗を暴くようなことは何でも、メディアは速やかに隠蔽してきた。これも、そうした実例のひとつだ」「ペンシルベニア州の次期上院議員としては、ハンター・バイデンのラップトップから発見された内容だけでなく、隠蔽しようとした試みまでも含めて、調査していくことを支持したい」。

法律専門家らは、ハンター氏への新たな調査は、父親のバイデン大統領を巻き込む可能性があると述べた。マイク・デービス上院司法委員会・元指名担当首席顧問は、こう述べた。「ハンター・バイデンは、父親が合衆国副大統領に在任していたときに、父親にアクセスする機会を売り物にしていたが、その決定的な証拠がラップトップから発見されている。当時のバイデン副大統領が関与していた可能性を示す証拠が出ている」「バイデン大統領は、息子ハンターをめぐるいかなる捜査にも介入しないこと、そして、息子を訴追から救い出すために──恩赦権限も含めて──大統領権限を行使しないことを、直ちに明言するべきだ」。

(ニューヨーク・ポスト紙2022年3月19日に掲載)

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【関連記事】

2022年3月30日付本欄 本欄で特報したハンター・バイデン疑惑を、ニューヨーク・タイムズ紙の記事がついに認める

https://the-liberty.com/article/19386/

2020年10月31日付本欄 バイデン候補の"腐敗"を撃つ──これが、ツイッター社が"検閲"したニューヨーク・ポスト砲の全文だ!

https://the-liberty.com/article/17745/

2020年11月2日付本欄 バイデン候補の"腐敗"を撃つ(2)──ニューヨーク・ポスト砲の全文を公開する!

https://the-liberty.com/article/17749/