17日に告示された統一地方選の後半戦で、88市長選の7割、293市議選の6割の候補が、無党派・無所属で立候補していることを、18日付の毎日新聞が報じている。

記事によると、市長選では候補者203人のうち141人(70%)が政党(首長政党・地域政党を除く)の推薦・支持を受けない無党派候補で、市議選も候補者8625人のうち5558人(64%)が無所属候補。こうした状況を「有権者の政党離れと連動し、候補者自身の政党離れも鮮明になっている」と分析している。

確かにそうした面がある。2009年夏、長く続いた自民党政権から民主党政権に代わった。だが、日米同盟の迷走や経済の混迷などによって日本の停滞、後退が始まり、有権者の「政党」への期待は大きく裏切られた。

しかし、先の記事の分析からもう一歩踏み込む必要がある。つまり、鮮明になっているのは「政党離れ」ではなく、「既存政党離れ」だ。長引く不況や少子高齢化など、今、日本社会の構造そのものの変革が求められるなかで、「既存政党ではこの国や地域を変えることはできない」という有権者の無力感が漂っている。

学生運動に奔走した国家破壊論者の菅直人氏が首相に就任したことで、まさに日本が破壊されそうになっているが、政治家が心に描く絵がその国や地域に大きな影響を及ぼす。有権者の一票の積み重ねが、国や地域を発展も、衰退もさせる。(格)

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