カダフィ氏がオバマ米大統領あてに、NATOの空爆の中止を求める書簡を送った。

これに対し6日、米伊の共同会見で、クリントン米国務長官は「暴力で奪った都市から部隊を撤退させ、リビアを去るという決断が必要だ」とカダフィ氏の即時退陣を求めた。フラティニ伊外相はクリントン長官とカダフィ氏の第三国への出国、亡命の可能性について協議したと述べた。

3日付のニューヨーク・タイムズ紙は、リビアの政府筋の話として、カダフィの息子の中で少なくともセイフ氏とサーディ氏は、カダフィ氏を亡命させて、議会民主主義政権をつくる用意があるらしく、カダフィ氏もそれに同意していると伝えており、カダフィ氏の退陣も近いのかもしれない。

3日付フィナンシャル・タイムズ紙では、元英陸軍参謀長のジャクソン氏が「カダフィが権力の座にいては、リビアの安定化は不可能だろう。彼が退くことで、初めて政治的プロセスは展開できるようになる」と述べている。だが、カダフィ氏に替わるリーダーがいなければ、退陣したところで事態は収まらないだろう。そこにカダフィ氏の息子たちが出てくるとしても、彼らの指導力もまた未知数だ。(吉)

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