米誌フォーリン・アフェアーズ最新号で、エリック・S・イーデルマン前米国防次官、アンドリュー・F・クレピネビッチ戦略予算評価センター会長、エバン・ブラデン・モントゴメリーSBAリサーチフェローが、中東における核拡散を予想している。
・3人の識者は、イランの核武装後のシナリオとして、サウジアラビアの核武装は必須であろうと予測する。イランとサウジは地政学・イデオロギー上のライバルであり、イランが核武装すればサウジ政府には「イスラム世界の盟主国としての地位を維持しなければ」との意識が強く働き、対抗策を求める国内圧力が高まるからだ。
・経済資源を持つ国であっても、核開発は時間のかかる困難なプロセスにならざるを得ず、コストもかさむ。だが、外部からの支援を確保できれば成功の見込みは高まる。
・この点サウジは、核保有国パキスタンとの密接な関係をうまく利用できる。核開発の第一歩である原子力エネルギーの開発にサウジ政府はすでに着手している。パキスタンとの関係を利用し、核開発に成功するのに、それほど時間はかからないだろう(サウジだけでなく、アルジェリア、バーレーン、エジプト、ヨルダン、トルコ、アラブ首長国連邦も、原子力エネルギー開発プログラムに着手すると表明し、すでに計画を始めている)。
大川隆法総裁は今年1月16日に説いた『救世の法』講義で、「イランの核保有を認めたらサウジやエジプトも核武装するのは確実であり、そうなれば核武装したイスラム教国にイスラエルが囲まれる状況が生まれる。それをイスラエルが黙って見過ごすかどうかが、ここ10年で懸念される事態であると述べた。
今後の中東における核武装の状況と、ユダヤ・キリスト教とイスラム圏との対立とは密接に関係してくるだろう。両者の宗教思想を架橋し融和させることができるかが鍵となる。(HC)
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