17日、日銀の当座預金残高が約5年ぶりに30兆円を突破した。

東日本大震災の発生と、それに続く原発事故を受けて、日銀が資金の供給を大幅に増やしているからだ。

18日付日経新聞によると、震災前の10日段階での当座預金残高は17兆円。一週間で10数兆円も積み上げたことになる。当然の措置だが、未曾有の大地震が発生しなければ、ここまで資金供給をしなかったであろうことを考えると、少し情けない。

日銀は2006年まで量的緩和政策で当座預金残高を30兆円以上に積み上げていた。しかし、なぜか当時、突然「バブルの懸念がある」として金融緩和を打ち切り、成長軌道に乗っていた日本経済に急ブレーキをかけた。

その後の深刻な不況で、金融緩和の復活が求められていたが、今回の震災によって、ようやく資金供給に本腰が入った形だ。

震災からの復興は1年や2年では無理だ。腰を据えて金融緩和を続けることを望みたい。(村)

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