宇宙誕生の謎を解き明かす次世代加速器「国際リニアコライダー(ILC)」の日本への誘致は、実現するのでしょうか――。
文部科学省研究振興局は3月上旬、「学術界のさらなる議論が必要」だとして、「現時点では、誘致を表明しない」と発表しました。ただ、ILC誘致の議論は、継続します。
国際的な物理学者のチームは2013年、ILCの建設候補地として、宮城・岩手両県の北上山地を選びました。
ILCの建設には7~8000億円かかり、日本にも巨額の負担が発生します。そんな中、少ない科学予算枠の中で"パイの取り合い"が行われ、日本の科学者たちはILC誘致に反対しています。
しかし、ILCの誘致は、日本の科学の苦境を乗り越える上で、かなり強力な武器になるはずです。