金正恩・朝鮮労働党委員長が電撃訪中し、習近平・中国国家主席と初会談したことが、国際社会を激震させています。
両首脳は、中朝関係を改善させることで一致し、金正恩氏は核問題を話し合う「六カ国協議」に復帰する意思を伝えました。
各新聞には「非核化へ尽力」という見出しが躍りました。しかし、その隣に大きく掲載された、「アジアの独裁者の初めてのツーショット」に、気味の悪さを感じた人は多かったのではないでしょうか。
もちろんこの会談の狙いは、対話ムードを演出して、アメリカに攻撃の口実を与えないためです。左派的な論調の強い東京新聞でさえ、「(六カ国)協議再開は過去と同様、北朝鮮の時間稼ぎに利用される恐れがある」(28日付夕刊)と分析し、手放しでは喜べない状況であるとしています。
日米にとって、頭を抱える状況であることは、間違いありません。
一方、別の見方をすることもできます。今回の会談は、両国はトランプ大統領を本気で怖がっていることの表れでもあるのです。