ドナルド・トランプ米大統領は鉄鋼・アルミニウムへの関税に続き、中国の知的財産権侵害に対する制裁措置を検討しています。3月中にも制裁発動を決断する考えです。

追加課税の対象となる中国製品は、通信機器や家電など、最大で600億ドル(約6兆4千億円)に相当する可能性があるとされます。

トランプ政権は、中国で横行する高級ブランド品などの不正コピー商品に加え、米企業が中国に進出する際に求められる技術移転への懸念を強めています。大統領権限で不公正貿易に制裁を課すことができる通商法301条に基づき、昨年8月から中国の知的財産権侵害について調査を進めていました。

本欄では、中国による知的財産権侵害の深刻さについて紹介し、日本が目指すべき方向を探ります。