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《本記事のポイント》
- トランプ大統領への認知症の検査を求める書簡が送付されていた
- 民主党関係者15人も検査の実施に賛同し、報じたメディアも反トランプの急先鋒
- 健康状態への懸念はこれまでもあり、いい掛かりと言ってもいい
アメリカやカナダ、ドイツの専門家ら70人超の人たちが、トランプ大統領の健康診断を行った主治医に対し、認知症の検査を求める書簡を送っていた。14日付CNNが報じた。
記事で紹介された書簡では、トランプ氏について、発言には一貫性がなく、ろれつも回っていない、古くからの友人の顔も分からない、同じ趣旨の発言を繰り返すなどと指摘。同氏の精神状態を懸念しているとし、認知症の検査の実施を求めていると記されているという。
書簡は11日に送付。トランプ氏は、12日に健康診断を受け、担当のロニー・ジャクソン医師は、「極めて健康」との見方を示していた。トランプ氏も、ツイッターで「極めて情緒が安定した天才」と反論している。
「魔女狩りにも見える」
冒頭のニュースについて、日本のネットユーザーの間では、トランプ氏に否定的な意見が目立つものの、意外にも、専門家を疑う意見も散見された。
例えば、「専門家は、本当は反トランプ支持者を集めただけでは」「魔女狩りにも見える」「何でもかんでも認知症につなげるのはよくない」「主観的な内容はどのような解釈も可能」「半トランプが仕掛けてる気がしてならない」(原文ママ)などだ。
大統領の健康状態は、トップシークレットの扱いであり、真実を確認する術はない。一方で、かつて、ロナルド・レーガン元大統領も、認知症を患ったものの、大統領の職責を全うしたことでも知られる。万が一、認知症であっても、仕事に支障をきたさない場合もある。
民主党関係者も検査実施に賛同
それよりも気になるのは、一部のネットユーザーが懸念しているように、トランプ氏を大統領の座から追い落とす「トランプ降ろし」につながりかねない点だ。
専門家は、トランプ氏を直接診断したわけではない。また、書簡の賛同者には、民主党関係者15人が含まれており、ニュースを報じたCNNも、反トランプ報道の筆頭メディアでもある。つまり、「トランプ降ろし」の可能性は否定できない。
これまでもトランプ氏の健康状態をめぐっては、コーラの飲みすぎや、糖分のとりすぎ、ファーストフードの食べ過ぎなど、さまざまなことが指摘されてきた。今回のニュースも、そうした動きと同じように、いい掛かりのレベルと言ってもいいだろう。
大統領が適任であるかどうかは、国民の幸福を実現したかによって判断されるべきである。精神病のレッテルを貼り、即時辞任論を唱える主張については要注意だ。
(山本慧)
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