米運輸省は8日、トヨタ自動車の急加速問題で、「電気制御システムには欠陥が見つからなかった」とする最終報告を公表した。

トヨタの欠陥車問題は2009年から2010年にかけて米国内で社会問題になり、計750万台のリコールに発展した。しかし、調査の結果は「シロ」。事故のほとんどが運転ミスであったことが分かった。一体この騒ぎは何だったのか。

この間、メディアの激しいバッシングもあって、トヨタは米国内でのブランドイメージを著しく傷つけ、販売台数もマイナスとなった。

9日付日経新聞夕刊を見ると、90年以降の米市場でのシェアの推移がグラフで紹介されていて興味深い。それを見ると、この10年ほど一貫してシェアを伸ばし続けるトヨタに対して、GMはシェアを大きく落ち込ませ、まさに2009年頃に、両者のシェアは逆転寸前になっていた。そんな矢先に突然降って湧いたように生じたトヨタの急加速問題。あまりに絶妙なタイミングに、胡散臭さを感じるのは気のせいか。

それにしても去年2月の公聴会で、トヨタの豊田章男社長が謝罪してしまったのは、いかにも余計なことだった。(村)

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