6日付けの産経新聞が1月にNPO 法人「都心のあたらしい街づくりを考える会」が出した「立体創造都心」の提言を改めて解説している。要は、東京を大規模再開発し、都市としての競争力を高める提言。記事内では、「ビル高層化で居住者を増やし、医療サービスや文化イベントを充実させる」というぐらいしか紹介していないので、調べてみると、なるほど重要な提言だ。ポイントは

・ 未利用の空中を活用し、立体的都市空間をつくる。そのために街区を整理して建物の大規模化・超高層化を図る。法整備として、航空法の建築物高さ制限の見直しや容積率引き上げなどを進める。

・ 人工地盤をつくり、地下空間も有効活用する。法整備として地下居住の規制を見直す。

・ 地上は、緑の多いオープンスペースや歩行者のための空間とする。

10年間で都心部にオフィスと住宅を大量供給し、職住接近を図り、都市としての生産性や創造性を高めようという狙いだ。

2009年のフォーブス誌の調査によると、700フィート(約213メートル)以上の高層ビルはニューヨークの35棟に対し、東京は11棟。東京は香港、ドバイ、上海、深センにも負けている。都市への人口とビジネスの集積による経済成長が、消費税増税などよりもはるかに優先する。(織)

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