7月に入り、暑さも本格化しているが、景気の風は冷たく、消費はお寒い状況だ。

ポイントサービスPontaを運営する「ロイヤリティ マーケティング」が、このほど行った2016夏のボーナスの使い道に関する調査で、「貯金・預金」と応えた割合が、過去最高の36.7%になったことをマイナビニュースが伝えている。

それに続くのが、「宿泊を伴う旅行」の12.7%、「外食」の4.8%となり、預貯金のダントツぶりが際立っている。消費者の財布の紐は、依然として固い。

また、総務省が発表した5月の調査によると、2人以上の世帯の消費支出は、物価変動の影響を除く実質で前年度同月比1.1%減。3カ月連続で減少している。企業の収入が増加したのに対して、賃上げ額が少なかったことからくる不安感が消費を滞らせている、と専門家は指摘する(7月2日付朝日新聞)。

国民を騙し続けてきた政治家に「No」を

多くの人々がお金を使わない背景に、アベノミクスへの不安、もっと言えば、消費税増税への不安が挙げられるだろう。安倍晋三首相は消費増税の再延期を宣言したが、いずれ増税する日が来ることを考えれば、誰もが、さらなる景気の低迷に対応できるよう、お金を使うことを控えて、慎重になるのは当然だ。

いま行われている参院選では、多くの政党が、「いくらの補助金をつけます」「いくらの給付金を出します」などのバラまき政策で競い合っている。だが、いつまでもそんなことをしているから増税が必要になってしまう。この負のスパイラルに、早く有権者は気づき、国民を騙し続けてきた既存の政治家・政党に、「No」を突き付けるべきだ。

いま必要な経済政策は、増税の延期ではなく、消費税の減税である。

「だぶついている資金の使い道ができる」

一方で、豊かになった日本人が喜んで買うものがなくなってきたという事実もある。この点について、大川隆法・幸福の科学総裁は、著書『資本主義の未来』の中で、こう指摘する。

今までにないものをつくり出す、考え出す、生み出す力です。これが大事であり、『どうやって、創造的な頭脳をこの国につくり出すか』ということが大事なのです。これをやれば、だぶついている資金の使い道が出てきます。

今までにない頭脳を持った人材を輩出するためには、既存の考え方にとらわれない新しい発想やアイデアを歓迎するカルチャーを日本につくらなければいけない。

そのためにも、国民の自由な経済活動を邪魔する、増税や許認可制度といった既成を緩和していく政治家、政党の出現が求められる。自由からの繁栄こそ、日本が発展する最善の道である。(藤)

【関連書籍】

幸福の科学出版 『資本主義の未来』 大川隆法著

https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1353

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