イランが核開発に成功するかどうか世界中が注目している。
国連安保常任理事国にドイツを加えた6カ国とイランは、21日から22日にかけてトルコのイスタンブールで協議を重ねてきたが、結局、物別れに終わった。
6カ国がイランの濃縮ウランの生産の停止を要求し続けたのに対し、イラン側が拒否。ただ、イラン側は強気一辺倒というわけではなく、濃縮ウランの一部放棄も検討していたともいう。
敵対するイスラエルは、「疑いの余地がないのは、イランのウラン濃縮は核兵器保有が目的である」と指摘した上で、「軍事攻撃を選択肢に入れることが唯一の阻止方法」とネタニヤフ首相が発言。イランが無理に核開発を始めれば、軍事攻撃に踏み切る可能性を示唆している。
中東で唯一核武装をしているイスラエルと、それに対抗すべく核開発を進めようとするイラン。数千年にわたる長い民族的、宗教的対立を経ているだけに、その融和は簡単ではない。イランが核開発に成功すれば、イスラエル・イラン間で核戦争の可能性が現実味を帯びる。まさにハルマゲドン(世界最終戦争)だが、それを防ぐことができるか。経済制裁を中心とするイラン包囲網の強化でどの程度の効力を発するか、今後も水面下での攻防が激しさを増しそうだ。(村)
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