ハッピー・サイエンス・ユニバーシティ(HSU)経営成功学部ディーン

鈴木真実哉

プロフィール

(すずき・まみや)1954年生まれ。早稲田大学大学院修了。前聖学院大学政治経済学部教授。専門の金融論のほか、理念経済学やシュンペーター、ハイエクなどを研究。共著に『カオスの中の貨幣理論』(雄松堂出版)、『金融入門』(昭和堂)、単著に『格差社会で日本は勝つ』(幸福の科学出版)などがある。

日銀がマイナス金利を導入したというニュースが話題になっています。しかしそもそも、マイナス金利とは何のことで、日銀が導入すると何が起こるのでしょうか。

ハッピー・サイエンス・ユニバーシティ(HSU)経営成功学部ディーンの鈴木真実哉氏に、わかりやすく解説してもらいました。今回は、全2回のうちの後半です。

日銀は商道徳に反している

――前編では、マイナス金利の導入によって、銀行が日銀に預けているお金を減らして使おうとする、ということでした。

鈴木真実哉(以下、鈴木): そうです。その意味では効果はあるでしょう。しかし今回、日銀は、預金に対して金利を払うという経済学史上の伝統を崩してしまった。経済を根底から否定したんです。日銀は気が狂った。一番やってはいけないことです。これをやったらどうなるか。なぜ利子が発生するかという根拠がなくなるんです。つまり、資本主義の精神がなくなる。