CEATEC JAPAN2015 で発表されたシャープのRoBoHoN(ロボホン)。「自己紹介して」とお願いすると「僕、ロボホン。」などと返事をしてくれる。小学生の男の子と話しているかのように感じた。(筆者撮影)

日本のロボット技術は世界最高レベルであり、未来の基幹産業として期待できる分野です。

「ザ・リバティ」2015年12月号の特集記事「スゴイ技術」では、さまざまな研究やアイデアを紹介しました。その際、19ページのトビラに掲載した複数のロボットについて、読者から「あれは何?」という質問をいただきました。そこで今回は、そのロボットについて紹介しつつ、「人と共生するロボット」の未来を探ってみます。

人間とロボットがともに暮らすとはどういうことか

撮った写真を机や壁などに投影してくれる。かがむ姿も愛らしい。

一つ目は、シャープの「ロボホン」。同社が、ロボットクリエイターの高橋智隆氏と共同開発したロボット型の携帯電話です。昨年の秋に開かれた、最先端IT・エレクトロニクス総合展「CEATEC JAPAN2015」で発表され、多くのマスコミの注目を集めました。

このロボホン、使う人の声に反応して動いたり返事をしてくれたりします。「立ち上がって」とお願いすると、器用に立ち上がり、「こっちにきて」と声をかけると、二足歩行で近づいてきます。「写真撮って」と言うと、シャッターを切って、壁や机などにスライドで映してくれます。基本的には携帯電話なので、もちろん通話することもできます。