菅再改造内閣については、「消費税増税内閣」とか「泥舟内閣」とか批判がされているが、菅政権が崩壊していくのが既定路線になっているので、論評しても仕方ないかもしれない。

そもそも、今回の再改造に踏み切ったのは、仙谷由人官房長官と馬淵澄夫国交相による尖閣事件の対応が不適切だとして参院で問責決議を受けたことが発端。東シナ海が「中国の海」だと認めるかのような外交判断は明らかな失政。

こうした失敗を重ねれば責任を問われ、政権が崩壊に向かうという当たり前の「因果の理法」が働いているというだけのことだ。

今回の改造については、「自民党と同じ年功序列の順送りの改造」と言われているが、実際に新しく任命された中野寛成・国家公安委員長は70歳にして初入閣。衆院副議長までやりながら、旧社民党系グループの強い要望で入閣した。

江田五月法相も今回2度目の入閣だが、前回は細川政権の科技庁長官という「軽量」ポストだったため、菅グループが重みのあるポストを求めた。参院議長まで上り詰めながら、「大臣になりたい」という江田氏の希望を受け入れたというわけだ。

「泥舟でも構わないから大臣になりたい」「大臣でいたい」という人たちが集った菅再改造内閣。崩壊は3月か4月と考えていたほうがよさそうだ。(織)

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