「研究というのはすぐに役立つものではなくて、人類の知の地平線を拡大するようなもの」「純粋科学(基礎科学のこと)にスポットを当てていただき、すごくうれしく思う」
東京大学宇宙線研究所の梶田隆章所長は、ノーベル物理学賞受賞決定の喜びを記者会見でこう語りました。北里大学特別栄誉教授・大村智氏のノーベル医学・生理学賞受賞決定に続く、連日の快挙です。
今回、梶田所長は素粒子の一種である「ニュートリノ」に質量があることを突き止めた功績が称えられて、ノーベル賞受賞に至りました。本欄では、「ニュートリノ」と今回の研究の意義について、簡単に説明してみたいと思います。