UFOが宇宙人の乗り物であると、堂々と発言する学者もいる。
カナダのモントリオール・ガゼット紙の記事(11月14日付)では、元マギル大学教授のドン・ドンデリ氏が、パイロットの目撃するUFOについて語っている。
ドンデリ氏は心理学の教授だったが、現在は「UFOs:歴史と現実」というクラスを開いて教えている。
彼によると、飛行機のパイロットたちは過去何十年もの間、数多くの発光体に遭遇してきており、そのうちのいくつかには宇宙人が搭乗している証拠があるという。
なかには約90メートルの距離まで接近したケースもあり、窓があり、周囲をさまよったかと思えば、突然飛び去るものもあったという。レーダー要員の報告によると、それらのUFOはとても人のつくれるものではない。報告は驚くほど詳細なので、とても無視できるレベルではないという。
ドンデリ氏は「もし、我々がより進化したETに監視されていると知ったら、問題を抱えることになるかもしれない。しかし、賢明な人は、『その問題に取り組む最初の一歩は、その存在を認めることだ』と言うだろう」と語っている。
ところでドンデリ氏の記事のリード文では、あるハーバード大学教授によるET発言について触れているのだが、実はこちらのほうが衝撃的かもしれない。
2017年10月、ハワイの天文台が、太陽系外から飛来した初の天体「オウムアムア」(ハワイの言葉で「大昔からの使者」の意味)を発見した。それは、長さ400m、幅30mという細長い葉巻型をしており、時速30万kmというとてつもないスピードで太陽の近くを通過し、再び太陽系外に飛んでいった。
その正体を巡って様々な議論がなされた。はじめは彗星か小惑星だろうと思われたのだが、彗星の尾がなく不自然な動きをすることから、ハーバード・スミソニアン天体物理学センターのエイブラハム・ローブ教授が「ETの探査機ではないか」という論文を発表したのだ。
教授によると、「オウムアムア」は太陽の近くを通過した後、本来なら減速するはずが、加速した。それは、「太陽帆」(ソーラーセイル)を搭載した人工物だったからではないかと想定されるという(11月6日付CNN記事)。太陽帆は、太陽のエネルギーを得て加速する帆のようなものだが、すでに日本のJAXA(宇宙航空研究開発機構)が小型ソーラー電力セイル実証機「IKAROS」を開発している。
ローブ教授は論文で、「オウムアムア」は何らかの人工物体から外れた装備で、宇宙空間を漂っているのではないかと推測する。また教授はハーバード大学天文学科のニュースサイトにおいて、「オウムアムア」の発見で「宇宙の過去の文明の遺物を研究するという新しい分野を生み出す可能性」、つまり、人工衛星から地上の遺跡を研究するといった従来の宇宙考古学ではなく、ETの遺物を調査する「新しい宇宙考古学」の可能性が示されたと述べている。
もちろん反対意見も多いが、マックス・プランク天文学研究所のコリン・ベイラー=ジョンズ氏は「論文は、エイリアンの証拠を挙げてはいない」としながらも「面白いし示唆に富んでいる。エイリアンが宇宙にいるかいないかという議論は非常に重要だ」と評価している。
ローブ教授は、もしすでに破壊された宇宙の文明が存在するなら、地球人は結束し、同じ過ちを繰り返さないようにすべきだという。もう宇宙人の存在は、無視できないものになっているのではないだろうか。(純)
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