房総沖の「ゆっくり滑り現象」は天変地異の前触れ?
2014.01.14
世界の至る所で、天変地異の発生が目立っている。今年に入り、国土地理院の調査で、千葉県の房総半島沖で、通常の地震振動とは異なる1週間以上にわたって地殻がゆっくりと滑る「スロースリップ現象」が発生していることが明らかになった。
同院のホームページで公開されたGPSの観測データによると、1月2日から10日ごろにかけて、通常とは異なる地殻変動を確認。同院は、この変動を房総半島沖のフィリピン海プレートと、陸側のプレートの境界面で発生しているスロースリップ現象によるものと推定している。
その滑りの幅を計算したところ最大約6センチで、通常とは反対の南東方向への動きであることも確認された。また、同院はこの変動について、現在も継続していると見ている。
日本列島では、2011年3月11日に発生した東日本大震災以来、房総沖や伊豆半島沖などで活発な地殻移動・隆起が観測されている。日本列島の裂け目と言われるフォッサマグナ(糸魚川・静岡構造帯)の東側や青函地方では、ここ2年で10センチほどの地殻の隆起も確認されている。
日本列島は、3つの地殻岩盤によって支えられている。東日本側の北米プレート、伊豆半島や伊豆諸島、小笠原諸島などを抱えるフィリピン海プレート、フォッサマグナの西側のユーラシアプレートの3つだ。さらに日本海溝の下には、太平洋プレートが沈み込み、世界的にも極めて複雑な地殻を有する地域となっている。
今回、明らかになった房総半島沖のスロースリップ現象は、陸地の下にある北米プレートに、フィリピン海プレートが沈み込み、この境界面で起きたものと見られている。この地域では、1991年にも約1カ月半かけて、大規模なスロースリップ現象が起きたことが観測されており、その後も96年5月、2002年10月、07年8月、11年11月に、それぞれ10日間程度、発生したことが確認されている。
東日本大震災以来、日本以外でも、環太平洋造山帯やヒマラヤアルプス造山帯を中心に、大きな地震が頻発している。また、地震とは無縁と見られていたアメリカ東部や韓国西部沖などでも地震活動が活発化。さらに昨年2月にはカムチャツカ半島で火山が一斉噴火し、11月からは日本の小笠原諸島の西之島近くに新しい島が浮上した。
こうした世界各地で起こっている天変地異は、果たして地球規模での天変地異の前触れなのだろうか。本欄ではこれまで、天変地異の意味について、間違った思想や考えを持つ人類に対する神仏の警鐘の意味が含まれている点を指摘してきた。現代を生きる私たち人類は今、改めて神仏の心に思いを馳せ、心と行いを正し、真の平和と繁栄を目指すべきであろう。(弥)
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