ヒッグス粒子って何? - そもそモグラのそもそも解説
2013.10.24
2013年12月号記事
そもそモグラのそもそも解説
ヒッグス粒子って何?
ノーベル物理学賞の受賞研究となり、一気に知名度が増した「ヒッグス粒子」とは、どんな粒子なのでしょうか?
物質の起源に関わる「神の粒子」
スイスとフランスの国境をまたいで設置されている大型ハドロン衝突型加速器(LHC)で生成したヒッグス粒子を検出する装置「アトラス」。このアトラス実験には、日本のチームも参加している。写真:アフロ/ロイター
ヒッグス粒子は素粒子のひとつですが、別名、「神の粒子」とも言われているとおり、特殊な素粒子です。
現代の物理学では、ビッグバンから宇宙が始まったと考えられています。ビッグバンが起きてあらゆる素粒子やエネルギーが生まれ、爆発的に広がっていったわけですが、ビッグバン直後には、素粒子は質量を持っていませんでした。質量がなければ互いに影響を与えることもないため、できたばかりの宇宙空間には素粒子が自由に飛び回っていました。
しかし、やがて宇宙の温度が下がると、空間中の ヒッグス粒子の影響で素粒子が質量を持つようになりました。 それによって素粒子がぶつかったりくっついたりして、電子や陽子になり、原子をつくり、物質ができたとされているのです。
このように 物質の起源にかかわっていることが、「神の粒子」と呼ばれている理由です。
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