米大統領選 どちらが勝とうとも日本の国防強化は不可欠
2012.09.08
米・民主党から正式に大統領候補として指名されたオバマ米大統領は、7日に党大会での演説を行った。共和党は8月末の党大会で、ロムニー・前マサチューセッツ州知事の候補指名を完了しており、これで11月の本選挙に向けた本格的な選挙戦が始まる。
二大政党は4年に一度の党大会で基本政策をまとめた党綱領を採択する。注目の外交政策では、両党ともに「アジア太平洋国家」としてのアメリカの位置づけを示し、中国の台頭に対応する姿勢を示した。
一方で、両党のニュアンスは微妙に異なっている。
共和党側は「強いアメリカ」を再興することを目指すとし、軍事費の削減に反対する姿勢を示している。しかし、財政再建タカ派のライアン下院議員を副大統領に指名した通り、財政赤字の削減もアメリカにとって焦眉の急だ。ベビーブーム世代の引退時期を迎え、増大する社会保障費が財政を圧迫してゆけば、財政再建のための国防費削減の議論は加熱してゆくだろう。
対する民主党は、日本や韓国、オーストラリアなどとの同盟関係を強化し、日本や朝鮮半島で強力なプレゼンスを維持するとしている。だがうがった見方をすれば、"同盟関係の強化"とは、これまでアメリカ一国が担ってきた防衛の負担を、各国に転嫁していきたいということになるかもしれない。中間層の支援をうたうオバマ政権は、自身の医療保険改革を推進するなど福祉政策にこだわりを持っており、結果として財政赤字が膨らめばこちらも国防費削減の流れに入らざるを得なくなる。
つまり、どちらの党の候補が勝とうとも、日本としては自国の国防体制を固めていかざるを得なくなるということである。アメリカとの協力関係を強化しつつも、日本はそのための準備を着々と進めなければならない。
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2012年9月2日付本欄 ロムニー氏の「国防強化」の真意は?
http://the-liberty.com/article.php?item_id=4816
2012年8月22日記事 ヒラリー・クリントン守護霊が語る、日米安保、竹島、尖閣、幸福実現党
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