本誌連載中の井澤氏、NHKで大津市いじめ自殺問題を論ずる
2012.07.08
日本中が胸を痛め、憤りを感じている大津市の中学生いじめ自殺。本誌に連載執筆中のいじめ問題専門家、井澤一明氏がNHK総合テレビのNEWSWEB24(7日0時放送分)に生出演し、この事件を踏まえていじめの防止と解決法について話した。
中学生は昨年10月、自宅マンションから飛び降りて亡くなった。学校はいじめの有無について全校生徒からアンケートを取り、市教委は「いじめはあった」と発表したが、学校側や市教委の対応が問題となっている。生徒の両親は市、いじめた生徒、保護者らを相手に損害賠償を求めて提訴したが、5月の公判で市側は「いじめが自殺の原因かは断定できない」と主張した。
この番組は現在、次のサイトで観ることができる。 http://www3.nhk.or.jp/news/web24/
番組で井澤氏が、3千件以上の相談経験に基づき話した主な内容は
- いじめのほとんどが学校で起きている以上、教師がしっかり対処しなければいじめは広がる一方。今回の件で担任は生徒が「大丈夫」と答えたのでそのままにしたが、これでは根本的に責任を果たしていない。
- 親は何らかの兆候に気づいたら、いじめの可能性を疑って情報収集し、子供に「私があなたを守る」と言葉で伝えることが大切。
- 解決のためには詳細にいじめの記録を取り、文書にして学校に提出を。教育委員会、警察、マスコミなど第三者機関への相談もあり得る。
- 大切なのは謝罪の場を設けること。「自分がどれだけひどいことをしたのか。相手がどれだけ苦しむか」をきちんと理解させれば加害者は素直に謝り、いじめられた子も「許す」気持ちになれる。
最後の部分は、「悪いことは悪い」と教えてこそ、いじめた側に反省と改心が、いじめられた側に許しの気持ちが生まれるという、罪と許しの本質に踏み込んでいる。本欄の別記事でも触れたが、「いじめる側の人権」などを理由に大人が善悪の明確化を避けるのは、加害者側を善導する責任から逃げて自らの保身を図っているに過ぎない。教育者なら、子供たちの心と命を守るため、本気で子供たちに善悪を教えよ。(司)
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2007年5月号記事 いじめ解決へ「学校のルール」作りを急げ!
「自由・民主・信仰」のために活躍する世界の識者への取材や、YouTube番組「未来編集」の配信を通じ、「自由の創設」のための報道を行っていきたいと考えています。
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