【そもそも解説】尖閣諸島買い取り問題

2012.04.24

2010年9月に起きた中国漁船との衝突事件で、一気に脚光を浴びた尖閣諸島。

石原都知事が17日に「東京都が購入することにした」と述べたことで、再び注目が集まっている。

尖閣諸島は、沖縄本島の西約400キロにあり、主に五つの島と三つの岩礁で構成されている。現在、日本が実効支配しているが、中国と台湾が領有権を主張している。

日本政府の公式見解は「この領域に領有権問題は存在しない」というもの。これは「日本に領有権があることは明らかだから」という趣旨だ。

尖閣諸島の主な島のうち、国が所有するのは大正島のみで、魚釣島、久場島、北小島、南小島は個人所有となっている。

石原都知事が購入すると言っているのは、このうちの魚釣島、北小島、南小島の三島。

18日付産経新聞によれば、購入価格は10~15億円だという。

この三島は、埼玉県在住の男性が地権者となっており、現在は国に年間2450万円で賃借しているが、来年3月31日に契約が切れる。

地権者の男性は、かねてから個人で島を守ることに限界を感じており、国に売却することを考えていたが、中国漁船との衝突事件の折の民主党政権の対応に不安を持っていたという。

そこで人を介して石原都知事と会合を繰り返し、「石原さんになら」ということで売却の意志を固めたという。

東京都が尖閣諸島を購入するためには、都の予算を使うことになるため、都議会の同意が必要となる。

副知事の猪瀬直樹氏は、都民の税負担を減らすために、寄付金を集める考えも明らかにしており、今後、スムースに所有権を東京都に移すことができるかどうかが注目される。

【関連記事】

2012年4月17日付本欄 石原都知事の「尖閣買い取り構想」に賛成の声、多数

http://www.the-liberty.com/article.php?item_id=4133


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