予算削減で米軍「アジア重視」は実現危うし?

2012.04.05

4日付日経新聞が、アメリカ海兵隊の再編計画について、オーストラリアのダーウィンに将来的に司令部機能を備え、沖縄のような前方展開拠点とする方針であることを伝えている。

米海兵隊の拠点は、沖縄、グアム、ハワイ、ダーウィンの4カ所。ダーウィンには数年後に2500人規模となる予定。4000人前後の米海兵隊がアメリカ本土、ハワイ、ダーウィンの3カ所で半年ごとに駐留基地を交代するローテーション配備を行うとしている。

これはオバマ大統領が表明した「アジア重視」の一環とされているのだが、本当に「重視」と言えるのかどうかは、まだ見えてきているわけではない。

というのも、財政赤字削減のため2013年の国防予算を着々と減らしているからだ。昨年時点では今後9年で313隻の艦艇を造る計画だったのが、現時点で11年間で300隻に減らされている。

「アジア重視」を具体化するならば、艦艇の数をもっと増やす必要があるが、予算の面では「重視」とは言いがたいものだ。このままならば、アメリカ軍を大幅に太平洋にシフトしない限り、「アジア重視」は実現しないだろう。(織)

【関連記事】

2012年4月号記事 オバマvs.ロムニー? いずれも米国の衰退は避けられない - 編集長コラム

http://www.the-liberty.com/article.php?item_id=3872


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