アメリカ大統領選挙ってどんな仕組み? - ニュースそもそも解説
2012.02.26
2012年4月号記事を2016年大統領選に併せて修正しました
ニュースそもそも解説
アメリカ大統領選挙って、どんな仕組み?
4年に1度1年間かけての大イベント
アメリカの大統領選挙は 4年に1度、オリンピックの年に約1年 かけて行われる、アメリカ最大のイベントです。
日本の首相が、ほとんどの国民の関係ないところで選ばれるのと違って、アメリカ大統領は、形は間接投票ですが「国民が選ぶ」という点が大きく違います。
民主党と共和党の二大政党で「予備選挙」がある
【クリックで拡大】(情報は2016年のものです)
アメリカの議会は、民主党と共和党の二大政党が争っていて、大統領もこの百年以上、どちらかの政党から選ばれています。
大統領選は、大きく分けて、 民主・共和両党の候補者を1人に絞る「予備選挙」と、両党の候補者から大統領を選ぶ「本選挙(一般選挙)」とがあります。
民主党は6人、8年ぶりの政権奪還を狙う共和党は18人が立候補を表明しました(オバマ大統領は、すでに2期の8年間大統領を務めたので、今回の選挙では確実に新大統領が生まれます)。
現在は、各政党が候補者を一人に絞り込むための予備選挙が行われています。
予備選挙では「代議員」に投票する
1月から7月まで、共和党では全米50州で「予備選」または「党員集会」が行われます。(予備選は非公開投票、党員集会は公開投票で、州によって異なります)。
この 予備選・党員集会では、各州の有権者が、自分が選びたい候補者を支持している「代議員」に投票します。 たとえば、クリントン候補に投票したい人は、クリントン氏を支持している代議員に投票するわけです。代議員は、州によって人数が異なり、人口に比例して配分されています。
この結果、 各候補が得票に応じた代議員の人数を獲得し、この獲得人数が多い方が優位 に立ちます。
こうして、次々と各州で予備選挙が行われていきますが、その過程で、勝ち目がないと思った候補者は自分から撤退していきます。すでに、民主党からは4人、共和党からは8人が撤退しています(2016年2月時点)。
予備選挙の最大のヤマ場は「スーパーチューズデー」と呼ばれる3月第1週の火曜日(今年は3月1日) です。今回はアーカンソー州、テキサス州など10州以上で予備選・党員集会が行われます。
「全国党大会」で各党の大統領候補が決まる
その後も7月末まで、各州で予備選挙が行われ、党の「大統領候補」が1人に絞られます。
そして共和党(7月18日)、民主党(7月25日)に行われるの「全国党大会」で、全国の代議員が集合し、党公認の大統領候補が指名されます。その後、いよいよ「本選挙」の選挙戦に突入するわけです。
そして、「本選挙」
本選挙は、共和党候補と民主党候補の「一騎討ち」となり、約2カ月間の選挙戦に入ります。
そして、いよいよ本選挙の投票です。 「一般投票」つまり有権者が投票する日は11月8日。ここでも、有権者は各州の「選挙人」を選んで投票します。
選挙人は、予備選の時の「代議員」と同じように、どちらの候補を支持しているか表明しているので、有権者は、どちらかの党のグループに投票し、間接的に大統領を選ぶわけです。
そして開票。これがまた面白いシステムで、その州で1票差であっても 最多得票となった政党が、その州全体の選挙人の人数すべてを獲得 できるのです(「勝者独占方式」と呼ばれています)。
このような形で、各州の勝者と、獲得した選挙人の数が決まります。選挙人は全米で538人存在しているので、その 過半数の270人以上を獲得した候補者が、大統領となる わけです。
その後も形式だけですが、選ばれた選挙人が集まって12月に投票し、開票は来年1月に行われ、 1月20日に正式に新大統領が就任 します。
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