原発廃止問う住民投票の署名集まる 今春に全原発停止の中
2012.01.11
原発稼動の是非を問う住民投票の実施を目指して、大阪市内で署名活動をしていた市民団体「みんなで決めよう『原発』国民投票」は9日、署名数が5万人を超え、市条例制定の直接請求に必要な4万2673人(有権者の50分の1)を上回ったと発表した。
署名活動は昨年12月10日から大阪市内と東京都内で始まり、8日の時点で都内の署名数は、規定の約3分の1程度にとどまっているという。
「今後、原発の稼働を認めることに賛成か反対か」という設問の住民投票結果に基づき、東京電力の発行済み株式の約3%を所有する東京都、関西電力の約9%を所有する大阪市に対し、株主としての権利を行使させる形で電力会社に原発稼働を継続するか、廃止するかを働きかけるというのが計画の概要だ。
今後、市選管に署名簿を提出。審査等を経て、住民投票条例案が議会で審議される予定だが、「脱原発を掲げて市長選で当選した以上、民意は示されている」として、橋下徹大阪市長は住民投票の実施に否定的。同市の人工島「夢洲」や和歌山県内を候補地として火力発電所の新設準備を進めている。
原発の再稼働がなければ、今年4月には日本の原発54基すべてが停止し、さらに大幅な節電を強いられることになる。その対応策を打ち出すことのほうが緊急だ。今回の署名活動に参加した人々は、今夏に大停電が起きてもいいということだろうか。
アメリカや中国が新規の原発に日本製を発注する中、日本だけ全原発を止めるのは何かがおかしいと言うしかない。(清)
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