習近平政権が目指すモンゴルの属国化【チャイナリスクの死角】

2026.04.06

国際政治学者

佐久間 拓真

(ペンネーム)
国際政治の中でも特に米中関係、インド太平洋の安全保障、中国情勢を専門にし、この分野で講演や執筆活動、現地調査などを行う。

地政学的な要衝であり、広大な大地に莫大な資源を眠らせる国・モンゴル。この草原の国が今、中国による経済的影響力増大の最前線に立たされている。我々日本人が注視すべきは、単なる貿易依存を超えた、国家の主権を蝕む静かなる経済侵略の構造である。

輸出の9割を握られ、ダライ・ラマ訪問問題でも経済的威圧に屈服

モンゴル経済の構造的欠陥は、その極端な輸出先に集約される。同国の輸出の9割以上が中国向けであり、その大半を石炭や銅といった鉱物資源が占める。

2024年から2025年にかけて、モンゴルは石炭輸出の急拡大により一時的な好景気に沸いたが、これは「中国という唯一の顧客」に首根っこを掴まれている状態に他ならない。中国が環境規制や輸入制限をカードとして使えば、モンゴル経済は一夜にして崩壊の危機に瀕する。

特に、世界最大級の銅・金鉱山であるオユトルゴイや、巨大な埋蔵量を誇るタバントルゴイ炭田の動向は、中国側のインフラ整備や購入意欲に完全に左右されている。

実際、過去にはダライ・ラマ14世の訪問を巡り、中国が国境検問所での課税強化という経済的威圧を行い、モンゴル側が屈した経緯がある。市場の多様化を欠いた資源依存は、経済成長という甘い蜜の裏側に、外交的自由を奪う見えない鎖を内包しているのだ。

「中蒙露経済回廊」構想でインフラを握られる

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タグ: 中蒙露経済回廊  佐久間拓真  チャイナリスクの死角  サプライチェーン  輸入制限  モンゴル  石炭  経済侵略 

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