異常事態が続く北京【澁谷司──中国包囲網の現在地】
2026.02.14
アジア太平洋交流学会会長・目白大学大学院講師
澁谷 司
(しぶや・つかさ)1953年、東京生まれ。東京外国語大学中国語学科卒。東京外国語大学大学院「地域研究」研究科修了。関東学院大学、亜細亜大学、青山学院大学、東京外国語大学などで非常勤講師を歴任。2004年夏~05年夏にかけて台湾の明道管理学院(現・明道大学)で教鞭をとる。11年4月~14年3月まで拓殖大学海外事情研究所附属華僑研究センター長。20年3月まで、拓殖大学海外事情研究所教授。著書に『人が死滅する中国汚染大陸 超複合汚染の恐怖』(経済界)、『2017年から始まる! 「砂上の中華帝国」大崩壊』(電波社)など。
ここ1年余り、人民解放軍の上層部では人事の変動が絶えず、複数の戦区、および中央軍事委員会の将軍級幹部が相次いで失脚した(*1)。その極めつけは、今年1月24日に国防部が発表した張又侠(ちょう・ゆうきょう)と劉振立(りゅう・しんりつ)だろう。事実上、軍権を掌握していた張又侠だが、「習派」による「宮廷クーデター」に遭い、失脚した公算が大きい。
目下、中央軍事委員会は実質的に習近平主席と、軍内の規律と政治監督を掌握する張昇民(ちょう・しょうみん)だけが活動している。
習主席にとって制御可能な軍隊は、(戦闘能力はある程度完備しているかもしれないが)忠誠心が確かな軍隊か否かが最重要である。これこそ、習主席が戦力低下を承知の上で、粛清を通じて軍権の強化・再構築を目指している理由かもしれない。
(*1)2026年2月1日付中国瞭望
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