空海と魔術師マーリン ─ 東西で最高峰の霊能者を比較する

2025.06.29

出典:ColBase (https://colbase.nich.go.jp)

 

2025年8月号記事

空海と魔術師マーリン

東西で最高峰の霊能者を比較する

いつの時代にも「目に見えないもの」を伝える偉人の活動があった。

『魔法と呪術の可能性とは何か』
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今年5月に公開された映画『ドラゴン・ハート─霊界探訪記─』では、地獄巡りと天界への旅を通して「霊的な目から見た善悪の価値観」が明かされた。

この映画の背景には大川隆法・幸福の科学総裁の霊査がある。

霊界や魂の実在、神や仏の眼から見た善悪を伝える活動は、いつの時代にも続けられてきた。日本史を振り返ると、『十住心論』を著し、地獄の諸相と悟りの段階論を説いた弘法大師・空海は、そうした宗教者の代表格である。

大川総裁は、空海が嵯峨天皇に仕え、国家安泰のためにさまざまな魔を調伏したことに着目し、その仕事をイギリスのアーサー王伝説に現れる魔術師マーリンと比較している(*1)。

日本で言えば、弘法大師空海ぐらいの感じでしょうか。そのくらいの方に当たるのではないかと思います

そこで、この二人を比較することで本物の魔術の姿を探り、その真偽の見分け方について理解を深めてみたい。

(*1)『魔法と呪術の可能性とは何か』。以下、マーリンについての大川総裁の言及とマーリンの霊言の出典はみな同じ。

仏弟子の模範を示した空海

空海は讃岐(香川県)に生まれ、都で学問を修めたが、菩提心を抑えがたく、四国などで山林修行を始める。奈良の寺院で教学し、『大日経』と巡り会うと、この密教の根本経典を理解すべく804年に遣唐使船に乗り、翌年に恵果和尚から真言密教を受け継いだ。

恵果の死後、早期帰国し、日本に密教を根付かせ、東寺や金剛峯寺などの修行場を開いた。大学建立や満濃池改修などの功績も大きく、仏弟子の模範を示した生き方は、宗派を超えて今なお幅広く国民から尊敬を集めている。

伝説となった大魔術師マーリン

一方、マーリンはエクスカリバー伝説(*2)で有名なイギリスのアーサー王に仕えた魔術師である。文献では5~6世紀頃の人物とされるが、大川総裁は「マーリンは、おそらく、八世紀から九世紀、七〇〇年代から八〇〇年に入るぐらいのころの方なのではないかと思います」と述べている。

マーリンは霊言で、アーサー王の実在を認め、その伝説について「ある程度、輪郭的には似ているかな」と評していた。あらすじは似ていても、どうやら時代が違うようなのだ。

伝説の中のマーリンは悪魔の意図に抗い、過去・現在・未来を見通す力を神のために用いる。ある時は軍師、ある時は宮廷魔術師として、敵の襲来や臣下の離反を予見し、王を守るために力を尽くす。その智慧ゆえに、イギリスの謎の巨石遺跡「ストーンヘンジ」をつくったのはマーリンだという伝説さえ残っている。その霊言で「魔力の総量」は「素質」×「修行」×「民衆の支持」で決まると述べた通り、人物の「格」として空海に引けを取ることはないだろう。

(*2)伝説では、エクスカリバーは最強の剣であり、王権の正統性の象徴とも見なされた。

※注の特に断りのない『 』は、いずれも大川隆法著、幸福の科学出版刊。
 
次ページからのポイント(有料記事)

どちらも王を守ることを主な仕事としていた

二人の生き方は「不惜身命」の精神に貫かれている

二人の人生は、無私の徳の意味を後世の人々に問いかけている

 

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