ロス山火事、民主党が失政を「気候変動」に責任転嫁 しかし「温暖化が火事悪化させた」説はあまりにも矛盾だらけ
2025.01.15
画像: Ringo Chiu / Shutterstock.com
《ニュース》
米ロサンゼルスで猛威を振るっている山火事について、民主党や環境左派勢力が「気候変動」を要因として強調しています。これに対し、保守系メディアなどは「リベラル派当局の政策の失敗から目をそらそうとしている」と批判しています。
《詳細》
発災から1週間が経っても延焼を続け、1万2300棟以上の建物が消失するなどしている大規模な山火事ですが、これを「気候変動」と結びつける言説が目立ち始めています。
バイデン大統領は、ホワイトハウスで行われた火災対策会議で「気候変動は現実だ。地球温暖化は現実だ」とコメント。同氏の国際気候政策担当上級顧問ジョン・ポデスタ氏も「気候変動によって引き起こされる異常気象による課題は、ますます悪化している」と訴え、トランプ次期政権に「気候危機」と向き合うよう求めています。同州を代表する民主党議員も、メディアで気候変動による火事の被害拡大を強調するなどしています。
その主張を裏付けるものとして最近、「気候変動による、豪雨と干ばつの極端な変動(天気のむち打ち)」という"現象"が、メディアなどで取り上げられるようになっています。これは、「気候変動により湿潤期の降水量がより増えて、植物が繁茂し、それが火災時に燃料になった。そして同じく気候変動により、乾燥期はより乾燥し、草木に火が激しく燃え広がった」という考え方です。
一方、こうした気候変動を強調する言説について、米ウォール・ストリート・ジャーナルが「ロス山火事の言い訳は気候変動」と題する社説を掲載。FOXニュースも「民主党は、市が消防予算を削減したにもかかわらず、ロサンゼルスの火災を"気候変動"のせいにしている」といった記事を掲載するなど、苦言を呈しています。
山火事の大規模な被害を受け、当局の対策不備を批判する声が強まっています。特に、「火災拡大時に、消火栓が空になっていた」「消防士への資金が削減されていた」といった問題については、「ギャビン・ニューサム知事らが多様性、環境、福祉などリベラルな政策を優先するあまり、本当に必要な政策が疎かになった」と指摘されています(10日付本欄「ロサンゼルス山火事で、魚の保護優先による水不足やレズビアン局長による消防弱体化などが物議を醸す 民主党のリベラル政策に国民の不満爆発」参照)。
リベラル派がこうした批判をそらすため、「気候変動による被害拡大」を強調している面は否めないでしょう。
《どう見るか》
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