「不倫口止め料」をめぐる裁判でトランプ氏が「有罪」評決 あまりのデタラメな内容に控訴審でのトランプ無罪は確実なるも、バイデン民主党によってアメリカ司法制度は崩壊に向かっている
2024.05.31
画像:lev radin / Shutterstock.com
《ニュース》
米ニューヨーク州地裁は5月30日(現地時間)、元ポルノ女優に支払った不倫口止め料を隠蔽するために事業記録を改ざんした罪に問われていたトランプ前米大統領に対し、「有罪」の評決を下しました。
《詳細》
今回の裁判は、「2006年にトランプ氏と性的関係を持ったと主張する元ポルノ女優ストーミー・ダニエルズ氏らに対し、当時の顧問弁護士マイケル・コーエン氏が口止め料を肩代わりし、後にトランプ氏の一族企業が弁済。2016年の大統領選を前に、その記録を改ざんした」という疑惑をめぐるものです。
ただ、ニューヨーク州法では「業務記録改ざん」は軽犯罪で時効の2年が過ぎていました。そこで同州マンハッタン地区のアルビン・ブラッグ検事は、同州法の「他の犯罪を隠す目的で改ざんした場合は重罪となる」という規定を用いて「時効5年の重犯罪」に仕立て上げ、昨年3月、34件の罪でトランプ氏を起訴しました。
なお、裁判開始前の起訴状の段階では「他の犯罪」の内容が記載されておらず、その根拠薄弱さに対して、保守のみならずリベラル側からも批判や懸念の声が相次いでいました。
トランプ氏は一貫して無罪を主張しており、ダニエルズ氏との関係も全面否定してきました(ダニエルズ氏は18年にトランプ氏との関係を否定しており、発言に矛盾がある)。口止め料の支払い自体は違法ではなく、トランプ弁護団も「トランプ氏の名誉を守るための『合法的な秘密保持契約』で、違法性は一切なかった」としています。
そして、4月15日から行われていた裁判の最終弁論が今月28日に終了。その後、ニューヨーク州の一般市民から選ばれた12人の陪審員が話し合い、全員一致でトランプ氏に有罪の評決を下しました。アメリカの大統領経験者が刑事事件で有罪となるのは史上初となります。
量刑を決める審理は、7月11日に開かれる予定です。重罪の場合の量刑は一つの罪状につき最大で禁錮4年ですが、トランプ氏は犯罪歴のない初犯であり、実刑は下されず罰金刑や執行猶予もありうるという見方もあります(5月31日付米紙ウォール・ストリート・ジャーナル電子版)。
トランプ氏は有罪評決を受けて、「不正で恥ずべき裁判だ。本当の評決は、大統領選挙の投票日の11月5日に国民によって下される」「私は無実だ」と述べ、控訴する意向を示しています。
起訴の段階でそのデタラメぶりが露呈していた今回の裁判ですが、内容自体も、目も当てられないほどひどいものであり、さまざまな問題点が指摘されています。
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