いまだ迷走し続ける普天間基地移設問題

2011.05.30

沖縄県名護市辺野古に移設すると日米合意してから、昨日でちょうど1年が経つが、いまだ進展しない米軍普天間基地移設問題。

28日午前には松本剛明外相が沖縄県を訪れ、仲井真弘多知事と会談し、辺野古移設に理解を求めたが、「地元の理解を得られない移設案を実現することは事実上不可能」と依然溝は埋まらずに終わった。

普天間基地の移設問題については、米上院のレビン軍事委員長らの米空軍嘉手納基地への統合案や国頭村への誘致の動きなどもあったが、いずれも地元住民の反対意見が強く、代替案としては厳しい。

6月下旬に、外務・防衛担当閣僚による日米安全保障協議委員会(2プラス2)で2014年の移設期限断念や普天間飛行場のV字案採用など具体的工法を正式に決定する。9月には菅首相が訪米して首脳会談を開催する。だが、それでもこの問題が進展する可能性はかなり低い。鳩山由紀夫前首相が辞任をもって認めたように、辺野古以外の選択肢はなく、辺野古移設を強行するしかないだろう。(吉)

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