「エヴェレスト 神々の山嶺」 - リバティWeb シネマレビュー Pick Up Movie

2023.03.29

2023年5月号記事

Pick Up Movie

編集部がオススメする「今こそ観たい」映像作品。

「エヴェレスト 神々の山嶺」

2016年

Blu-ray 通常版 発売中:5,280円(税込)
発売元:アスミック・エース、KADOKAWA、TBS

 

命を削って挑む、"前人未到"の挑戦

【スタッフ】
監督:平山秀幸
【キャスト】
出演:岡田准一、阿部寛、尾野真千子、ピエール瀧、甲本雅裕、風間俊介、佐々木蔵之介ほか

 

【レビュー】

エヴェレスト遠征に失敗した山岳カメラマンの深町は、山岳史上最大の謎を解く可能性を秘めた古いカメラを、ネパールのカトマンドゥで見つける。だが、中身のフィルムは失われており、行方を追った先で、7年前から消息不明だった孤高の天才クライマー・羽生と出会う。

帰国した深町は、羽生の過去を調べ始める。「山屋としては完璧だが、人間としては最低だ」と評される羽生。羽生はパートナーだった岸の滑落死をきっかけに孤独な登攀を続けていたが、その後、岸の妹・涼子と交際する仲に。その彼女が深町に接触し、羽生のライバル・長谷と会うことを勧める。長谷が語る羽生の登山は凄絶を極めたものだった。そして、垂直にそびえ立つ絶壁のエヴェレスト西南壁を見上げ、うっとりとする羽生の表情を見て、長谷は恐怖を感じたという。

深町は、羽生の生き様を知るために再びカトマンドゥへ。そこで、羽生が取り憑かれた恐るべき挑戦の内容を知る。そして、その一部始終を撮るために、羽生とともに冬のエヴェレストを目指すが……。

原作は、夢枕獏氏の世界的ベストセラー小説『神々の山嶺』。標高8848m、氷点下50℃、呼吸さえ困難な人間の生存を許さない極限の世界で、なぜ神々の山嶺を目指すのか。気を失った深町を抱えながら垂直壁を登っていく羽生の鬼気迫る気迫。そして羽生が残したメモの言葉、「休むのは 死ぬ時だ…生きている間は休まない 休むなんて 俺は許さない」。さらに続く言葉を、映画の最後に噛み締めたい。

 

ザ・リバティWeb シネマレビュー

「エヴェレスト 神々の山嶺」

(星4つ。満点は5つ)


タグ: 2023年5月号記事  岡田准一  阿部寛  エヴェレスト  神々の山嶺  Movie  シネマレビュー  夢枕獏  垂直壁 

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