新・過去世物語アナザーストーリー<前編> 知られざるジョン・レノンの素顔 分岐点となったヒマラヤでの瞑想体験

2022.12.19

ジョン・レノン(1940~80年)。画像:Trismegist san / Shutterstock.com イラスト:菊池としを

本誌1月号の新・過去世物語では、「ジョン・レノンの転生 20世紀に臨んだ「救世の光」-新・過去世物語 人は生まれ変わる」と題して、レノンがキリストの魂の一部であったという衝撃の事実を伝えた。

レノンの人生が光そのものであったことは論を待たないが、今回、本欄では、レノンの人生において、特に「救世の光」が輝きを増していた時期をテーマに、本誌とは異なる以下の3つの切り口で、エピソードを綴っていく。

  • 1:ヒマラヤでの瞑想体験(トワイス・ボーン)
  • 2:「影響力の時代」における平和運動とは
  • 3:未来を変える「心の力」

2回に分けて紹介する前編は、ヒマラヤでの瞑想体験を軸に紹介する。

1:ヒマラヤでの瞑想体験(トワイス・ボーン)

世界的なビートルズ・ブームが起きる中、メンバーたちは、群衆が欲するのが音楽のクオリティではなく、熱狂の祭典であることに気づいていき、グループ内でも追求する音楽が乖離し始める。

そんな中、1968年、レノンらはインド旅行の際、ヒマラヤ山麓で瞑想に打ち込み、自分の可能性はロックスターでは終わらないことに気づく。

しかし、ビートルズのメンバーと共に、ヨガ行者のマハリシを訪問した当時のレノンは、激しい公演スケジュールのストレスもあってか、やつれきっていたという。

当時、彼をヒマラヤで迎えた女性の一人は、到着した当時のレノンの顔は青白かったが、その後、顔に生気が戻って社交的になり、ギターを奏でて歌うようになったと述懐している。レノンは喧騒から離れ、静かに瞑想を続ける中で、自分自身を取り戻していく。異次元世界に身を委ね、溢れ来る霊感の中で、次々と新曲を生み出していったのだ。

「瞑想は最高だった……僕はすっかり変わった」

彼は元気になると、陽気にヒマラヤの民と語り合い、心の赴くままに屋上に上り、ギターを奏で、新曲を披露するようになった。

後年、レノンは、その頃の心境をこう述懐している。

「思いがけず僕は、自分のなかにある力の源にたどりついて、大きく広がる創造力のすそ野を見つけたんだ。これをつかんでとり戻せばいいんだって思った」

彼がつかんだ「力の源」──それはまさに、イエスの魂そのものであったのではないか。

実は、2020年にジョン・レノンが降ろした霊言にも、当時の心情の一端を伺わせるメッセージが含まれている。レノン霊は、自分が愛されていないと感じている人へのアドバイスを求められた時に、心の井戸を掘り、無限の水源を見つけ出す方法を、次のように語っていた。

「自分のなかに、井戸は掘ればあるんだよ。だから、無限のものはすでに与えられていて、神様と直接話ができるところまで、井戸はつながっているんだよ。だから、みんな、無限の水源に本当はつながっているんだよ」

「『砂漠のなかでオアシスを求めれば、幸福になる』と思うなら間違いで、本当は、自分の足元に水はあるんだよ。水源はそこにあるんだよ。それに気づくかどうかだけなんだよ」

(以上、大川隆法著『何を以って愛とするか ジョン・レノンの霊言』幸福の科学出版より)

レノンは後年、「愛と平和」を訴えていくが、おそらく、彼は、ヒマラヤでの瞑想で、自分の心の中に潜む「無限の水源」を見いだしたのだろう。

「そこが運命の分岐点だった」

その後、レノンはオノ・ヨーコとの交際を深める中で、感化を受け、精神世界に開眼。ヨガや禅、老子の教えなどについての理解を深めていった。

「僕がもとの自分に戻り、ヨーコと出会わなかったら、この世界に押しつぶされていただろう。すべてをなくして、自分にはなにもできないって思ってしまったはずだよ。でもそこへ彼女が現れた」

ロックで世界を制したレノンでも、大スターの孤独からは逃れられず、心から語り合い、理解し合える「道の友」を欲していた。その時に現れた女性がオノ・ヨーコであった。

かくして、ヒマラヤの地で未見の真実と巡り合ったレノンの前に、新たな運命の歯車が回り始めたのだった。興味深いのは、このインド旅行に赴く前に、レノンの当時の妻・シンシアが強烈な別れの予感を抱いたことである。

インド旅行のきっかけをつくったのはジョージ・ハリスン夫妻であり、彼らに案内され、ビートルズのメンバーは1967年8月にロンドンで開催されたマハリシの瞑想セミナーに参加する。

そこで彼らは感動し、その後、ウェールズのバンガーで行われた10日間のスピリチュアリストの会合に参加するのだが、この時、なぜか、シンシアは駅で大勢の警官に道を阻まれ、電車に乗り損ねてしまった。

駅に立つ彼女は、なぜか「これで終わりだ」という思いを感じずにはおれなかった。自分がこの時、同じ電車に乗れなかったことが「別れの暗示」だと思ったという。まるでレノンが「ここでお別れだ」と言ったかのように感じたのだ。

「それが後に真実となりました」(シンシア)

実は、バンガーの会合にビートルズが参加した頃は大きな転機であり、マネージャーのブライアン・エプスタインが32歳の若さで急死している。実務のすべてを取り仕切った兄貴分を失い、若い4人は衝撃を受け、途方に暮れていた。

こうした時期に、レノンらはマハリシにインドでの瞑想キャンプに来ないかと招待される。ヒマラヤの巨大な霊的磁場そのものが、レノンの前に、運命の分岐点として迫ってきたのだ。

(後編に続く)

【参考書籍】

ジェフリー・ジュリアーノ&ブレンダ・ジュリアーノ編著、島田陽子 訳 『ロスト・レノン・インタビュー〈1〉ジョン・レノン ラブ・アンド・ピース』(プロデュース・センター出版局)

【関連書籍】

『何を以って愛とするか』

大川隆法著 幸福の科学出版

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『ジョン・レノンの霊言』

大川隆法著 幸福の科学出版

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『ザ・リバティ』2023年1月号

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タグ: キリスト  ヒマラヤ  瞑想  過去世  ジョン・レノン    ヨガ  オノ・ヨーコ 

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