「エンドロールのつづき」 - リバティWeb シネマレビュー
2022.12.22
ALL RIGHTS RESERVED © 2022. CHHELLO SHOW LLP
2023年2月号記事
Movie
エンドロールのつづき
チャイ売りの少年が描いた夢とは
- 【スタッフ】
- 監督・脚本・プロデューサー:パン・ナリン
- 【キャスト】
- 出演:バヴィン・ラバリ、バヴェーシュ・シュリマリ、リチャー・ミーナー、ディペン・ラヴァルほか
- 【配給等】
- 配給:松竹
- 【公開日】
- 2023年1月20日より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、シネリーブル池袋ほか全国公開
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【レビュー】
インドの田舎町で、学校に通いながら父のチャイ店を手伝っている9歳のサマイ。厳格な父は映画を低俗なものと思っているが、信仰するカーリー女神の映画だけは特別と、家族全員で街まで観に行くことに。
人であふれ返ったギャラクシー座で、後方からスクリーンに伸びる一筋の光……初めての映画という世界に、サマイはすっかり魅了されてしまう。
あの感動をもう一度と、学校を抜け出してギャラクシー座に向かうが、チケットを買うお金がなく、つまみ出される。それを見ていた映写技師のファザルは、料理上手なサマイの母が作る弁当と引き換えに映写室から映画を見せるという"条件"を持ち掛け──。
映写窓から見える色とりどりの作品に、サマイはいつしか「映画を作りたい」という夢を描き始める。サマイと仲間たちは、挫折や抗えない時の流れに翻弄されながらも、創意工夫を重ね、あきらめず夢を追いかけ続ける。その熱意は、やがて大きなうねりとなって、サマイの人生を変えていく。
インドの階級制度や貧困といった問題も背景に、インドの巨匠パン・ナリン監督がかつての自分を描いた、陽気で希望に満ち、どこか切ない自伝的映画。
ザ・リバティWeb シネマレビュー
「エンドロールのつづき」
(星3.5。満点は5つ)
「自由・民主・信仰」のために活躍する世界の識者への取材や、YouTube番組「未来編集」の配信を通じ、「自由の創設」のための報道を行っていきたいと考えています。
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