「ロシア制裁は失敗した」と米主流派メディアが報道 南半球の国は制裁に追随せず、西側は制裁が失敗してきた過去を意図的に無視している可能性
2022.05.27
《ニュース》
ロシア制裁をめぐり、米フォーリン・アフェアーズ誌などに寄稿するダニエル・デペトリス氏による、「世界の多くの国がアメリカ主導のロシア制裁に従わず、失敗である」との趣旨の寄稿記事を、米政治専門サイト「ポリティコ」が25日に掲載しました。
《詳細》
ロシア制裁の実効性に懐疑的な見方を示す報道は5月に入ってから増えており、米主流派メディアもその事実を認めざるを得なくなりつつあります。デペトリス氏は記事の中で、以下のように述べています。
「世界の他の多くの国々では、ロシアのウクライナ攻撃に対する欧米の反応に見られるような道徳的熱狂は目立って見られない。そうではなく、インドやブラジル、メキシコ、南アフリカ、トルコ、インドネシアのような国々は、自国の経済的・戦略的利益を守るために行動し、ほとんど曖昧なままだ。(中略)長年、アメリカと軍事的に密接な関係にあったサウジアラビアでさえ、石油増産の要請を拒否している」
「これらの国に共通しているのは、彼らはウクライナ戦争を地域紛争と見なし、欧米のように世界の安定や世界秩序を支える法律や規範に対する重大な脅威とは見なさない傾向があることだ」
「『ルールに基づく世界秩序を脅かす国々を罰するために必要』との理由でワシントンが制裁を擁護することは、何の役にも立たない。都合の良い時に同じ原則を放棄してきたワシントンの歴史を考えると、南半球の多くの国にとって、このような主張は偽善的である」「北米やヨーロッパ以外の多くの国にとって、ロシアと西側の対立でどちらかを味方することは、コストが利益を大きく上回る敗北戦略である」
「私たちは、他の国々がどこまでウクライナを支援してくれるかを信じ込んではならない。ワシントンには、適切な圧力や誘導があれば、問題解決や危機管理、あるいは侵略者を罰する時に、最終的に他の国がアメリカの背後に並ぶと思い込む悪い癖がある」
《どう見るか》
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