トランプ前大統領がハンター疑惑を追及 「プーチンは答えを知っている」
2022.04.30
画像: Evan El-Amin / Shutterstock.com
2020年10月に「地獄からのラップトップ」をスクープ報道したニューヨーク・ポスト紙が、ハンター疑惑をめぐるトランプ前大統領の発言を続報している。ハンター氏には、元モスクワ市長夫人のロシア富豪から350万ドルが送金されていたとの疑惑がある。以下の記事は、3月下旬のインタビューで、トランプ氏がプーチン大統領に情報提供を呼びかけたことを記している。
プーチン非難の国際世論が高まるなかで、トランプ発言の意図を測りかねる向きもあるだろう。しかし、ウクライナ紛争をめぐっては、バイデン政権によるハンター疑惑隠しの動機があるとの指摘もある。その見立てに沿えば、真相の究明についてプーチン氏に協力を求めるトランプ氏の発言は、きわめて筋の通ったものとして理解できる。その発言からは、バイデン氏のロシア敵視政策には、アメリカの内政問題が絡んでいるとのメッセージを読み取ることができるだろう。
(幸福の科学国際政治局長 藤井幹久)
ハンター・バイデンの経済取引をめぐって、トランプがプーチンに情報の公表を求める(ニューヨーク・ポスト紙記事)
ドナルド・トランプ前大統領は、バイデン大統領の息子ハンター・バイデンの経済取引をめぐる疑惑についての情報を、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は「公表する」べきだと発言した。3月29日のインタビューで、トランプは、ハンター・バイデンの投資会社にロシア富豪のエレーナ・バトゥリーナから350万ドルが送金されていたとの疑惑について言及した。(この問題については)2020年大統領選を前にして、共和党上院議員らが公表した報告書でも概要が記されていた。
リアル・アメリカズ・ボイスの番組「ジャスト・ザ・ニュース」で、トランプは、「その答えを、プーチンは知っているのではないかと思う」「(プーチンは)公表するべきだと思う。私たちは、その答えを知るべきだと思う」と語った。
ハンター・バイデンは(連邦当局の)税務調査に直面しており、デラウェア州での大陪審が招集されている。3月28日には、ハンターが2014年にカザフスタンのオリガルヒ(新興財閥)から、14.2万ドルのプラグインハイブリッド・スポーツカーを受け取っていたことが明らかになった。3月29日には、ハンターの破廉恥なラップトップが、連邦議会記録に記載されることになった。
こうしたトランプ発言は、ウクライナ侵攻の継続を受けて、プーチン大統領が西側諸国からの制裁や排除の対象とされるなかで行われた。そして、トランプはインタビューのなかで、元モスクワ市長ユーリ・ルシコフの妻バトゥリーナについて言及した。
プーチンを称賛するトランプ、非難するバイデン
3月下旬にバイデン大統領は、(ウクライナ)侵攻を行うプーチンが権力の座にとどまるべきではないと発言していたことについて、「撤回」しないと述べた。「その(発言の)ときも、今も政策の変更を述べてはいない」「私が感じている道徳的な怒りを表現した。謝罪はしない」と、バイデンは語った。
トランプに近いリンジー・グラハム上院議員(共和党・サウスカロライナ州選出)も、侵攻から間もなく、プーチン暗殺を呼びかけて物議をかもす発言をしていた。トランプは、侵攻については非難した。しかし、ウクライナ侵攻のために国境に兵力を展開させていたことについて、プーチンは「賢く」て「有能だ」と述べたことでは、批判を受けていた。
2016年大統領選でも、トランプは、民主党の対抗馬ヒラリー・クリントンのEメールを公表することを、ロシアに呼びかけたことがある。そのときも、「わが国のメディアからは、とても報われることになると思う」と発言していた。また、トランプは2019年に弾劾裁判を起こされたが、無罪となっている。(弾劾の理由としては)ウクライナのボロディミル・ゼレンスキー大統領に、2020年大統領選で対立候補になると予想されていたジョー・バイデンに関する捜査を要求したとされていた。
(ニューヨーク・ポスト紙3月29日に掲載)
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