中国外務省が収容施設での集団レイプ告発のウイグル族女性を「うそつき」呼ばわり
2021.02.25
画像:Arnaud Brian / Shutterstock.com
《ニュース》
中国外務省の汪文斌(おう・ぶんひん)副報道局長は23日の定例記者会見で、中国西部・新疆ウイグル自治区の収容施設での性的暴行を証言したウイグル族の女性を「うそつき」と非難しました。
《詳細》
証言は3日、イギリスのBBC放送によって報じられました。これに対し、汪氏は「多くのデマをまき散らしてきた」と批判。番組内で証言したウイグル族の女性の顔写真を手にして、女性はこれまでも複数の取材を受けているが、性的虐待や自身の被害を話したことがなかったとして、「アメリカで(反中)勢力の訓練を受けた後に説明を変えた」「中国を中傷し攻撃するための役者にすぎない」などと主張しています。
BBCの番組では、汪氏が批判したトゥルスネイ・ジアウドゥンさんが、2018年に9カ月間入っていた収容施設で、毎晩女性が連れ出され、覆面をした中国人の男たちにレイプされていたことや、自身も拷問を受け、2~3人の男たちに集団レイプされたことが三度あったことを証言。
また、収容施設に1年半入れられていたカザフスタンに居住権を持つグルジラ・アウエルカーンさんは、ウイグル族の女性の服を脱がせ、手錠をはめるよう強いられたことや、女性たちが中国人男性らの部屋に置き去りにされたことなどを語っています。
この報道を受け、アメリカ国防総省の報道官は、「組織的なレイプや虐待があったという直接的証言を含む報道を深く憂慮している」と発言。イギリスの下院議員も議会の緊急質問で「中国当局が新疆で行った、集団虐殺にも相当しうる残虐行為に関する多数の証拠がさらに増えた」と訴えるなど、各国の政府が懸念を表明しています。
中国の放送規制当局は2月中旬、BBCワールドニュースの放送を国内で禁止すると発表しました。
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